au端末の型番の謎これまで動画対応は「5000シリーズ」の特権だった。しかし「A1300シリーズ」の登場で、型番と機能の関連が分かりにくくなってきている。現在の機能をまとめると共に、au端末の今後の進化の方向を探ってみよう
KDDIが新端末、「A1301S」と「A1302SA」を発表した(2月27日の記事参照)。これまである程度型番によって機能が分かれていたau端末だが、従来5000番台シリーズのみが備えていた動画機能が、A1000番台にも搭載されたことで、シリーズごとの機能差が分かりにくくなっている。 これを機に、新機能の位置づけをまとめてみよう。
現在、auのCDMA端末は大きく2種類に分けられる。頭に“A”が付くものと“C”が付くものだ。これは、通信方式の違いを表している。
Aが付くのが、CDMA2000 1x──2002年4月に導入した、KDDIの第3世代携帯電話の通信方式の端末だ(2002年3月の記事参照)。最大通信速度は下り144Kbpsとなっている。 Cが付くのは、cdmaOneという一世代前の方式。KDDIはcdmaOneからCDMA2000 1xへの切り替えを進めており、今年の3月には、1400万の契約者のうち半数をCDMA2000 1xに移行させる計画だ。 次の“1”は機能の違いを表している。従来、1と3と5があり、1はエントリーモデル、3はミドルモデル、5はハイエンドモデルを現していた。3と5には、GPS機能およびJavaが付いていたわけだ。 3と5の違いは、「動画再生ができるかどうか」だったのだが、現在は少々変わってきている。A1300シリーズの登場で、動画は5000シリーズの特権ではなくなったからだ。またBREWは普及帯機にも入れていくされており、アプリケーションが動くかどうかも違いではなくなってきそうだ。現在のところ、「GPS機能があるかどうか」が1と3&5の違いとなっている。 次に出てくる“3”は、動画メール対応かどうかを示しているようだ。現在、“Ax3xx”という型名の機種は、「A5301T」「A5302CA」「A5303H」「A5304T」「A1301S」「A1302SA」と6機種あるが、いずれも動画メールに対応している。ちなみに、1機種のみだったが“1”が付いている機種はWAP2.0対応を示す(3000、5000シリーズはもともとWAP2.0対応なので、1は付かない)。 次の二桁は、そのシリーズで出た順に付けられる。1機種目は“01”、2機種目は“02”という具合だ。 最後の英字は、製造メーカー名を示す。
シリーズごとに切り分けず、標準的に搭載される機能は型番には反映されないようだ。例えば、カメラは基本的に標準搭載であり、カメラが付いているかどうかでは型番は変わっていない。 逆に言うと、新機能が盛り込まれても型番に変化がないのなら、単発で終わる機能か、標準搭載となる機能だと見ることができる。 端末を出た順に並べて、機能の有無をまとめると、以下のようになる。
では、今後大きく型番が変わる可能性のある進化点はどこだろうか。確実にいえるのは、CDMA2000 1x EV-DOへの対応だ。 KDDIは4月にEV-DOの試験サービス、秋には800MHz帯で本サービスを予定している(2002年7月の記事参照)。秋の段階では、EZwebでEV-DOが使えるとしており、大きく型番が変わるのは確実だろう。 また前後して、ベースバンドチップもMSM6000シリーズに変わる予定だ(2001年7月の記事参照)。MSM6000シリーズではダイレクトコンバージョン方式(ZIF)の「Radio One」技術を盛り込むと共に、上位チップでは従来のARM7コアからARM9コアにプロセッサスピードもアップさせる。同時期に、基地局情報を使わないGPS測位(MSベースド)も可能になると見られている。
関連記事 KDDI、CDMA2000 1xサービス詳細を発表──カメラ付き端末も 4月1日から開始されるKDDIの第3世代携帯電話サービス「CDMA2000 1x」では、通信速度が下り最大144Kbpsに向上。35万画素CMOSカメラを内蔵した端末も投入される au、カメラ付きソニー・エリクソン端末など、ムービー対応2機種を発表 auの「A1300」シリーズ2機種が発表された。それぞれGPS、BREW機能などは搭載していないが、カメラ付きで動画に対応。「A1301S」はソニー・エリクソン初のカメラ付き端末となる KDDIの「1x EV-DO」の概要が明らかに〜まずは23区内 KDDIは、パケット型のデータ通信に特化した「CDMA2000 1x EV-DO」の導入を予定している。まず2GHz帯を使って東京23区に導入、続いて音声端末向けに800MHz帯への導入も進める W-CDMAに戦いを挑むQualcomm──HDRサンプルチップも出荷 Qualcommは下り最大2.4Mbpsのデータ転送レートを実現する「CDMA2000 1x EV」(HDR)のサンプルチップを出荷したと発表した。なかなか予定通りに進まないW-CDMA陣営に比べ、CDMA2000は順調に進化を続けている [斎藤健二, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |