Mobile:NEWS 2003年5月29日 04:25 PM 更新

FlashがあってこそのQVGA液晶〜バンダイのコンテンツ戦略(2/2)


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コンテンツプロバイダ業界再編の時期か

 こうしたコンテンツのラインアップを、505iの発売と同時に提供するのも大事だという。

 「モバイルコンテンツは3カ月から半年で採算がとれなかったらメニューの中に埋もれてしまい、浮上のきっかけがつかみにくい。最初のスタートダッシュが勝負。最初に立ち上げるときに150%のコンテンツが用意されていて、なおかつユーザーが満足できるものがないとダメだと思う」。

 バンダイはコンテンツプロバイダの中でも指折りの大手であり、だからこそこうした戦略も立てられる。しかしそんなバンダイでさえ、リッチなコンテンツを開発/提供するにあたって「そろそろ(コンテンツ利用料金を据え置くのは)いっぱいいっぱい」というぐらい、大変なのがコンテンツプロバイダの現状だ。

 初期のiモードコンテンツはcHTMLベースのコンテンツがほとんど。それほど参入障壁が高くなかったため、多くの企業がこぞって参入した。

 しかしここまでコンテンツがリッチになってくると、「アイデア勝負」だけでは生き残っていけないのではないかと高橋氏。「アイデアがあって作れる能力、それを展開してアピールできる能力がないと無理。コンテンツがリッチになっていけば、勝ち組と負け組が出てくるのは仕方がない」。

 一方で、ナムコやタイトーといったメジャーなゲームメーカーが、リッチ機能をフルに生かした本格的なゲームタイトルを投入し始めている。「コンテンツ業界は新たなステージに入ろうとしているのではないか」。

「携帯日本株式会社」で世界進出を目指す

 バンダイは、「自社で展開できないけれど、いいものを持っている」会社があれば提携していきたいという考え。「いろんなジャンルにチャレンジしていきたいし、一人勝ちしようとも思っていない」というバンダイが今後狙うのは、欧州や中国といった海外市場だ。

 「本当のステージは中国やヨーロッパといったワールドワイド。われわれも海外では苦戦していて、スクラムを組んでいかないと厳しい」。日本のコンテンツプロバイダ同士で戦うのではなく、「日本株式会社」みたいな形で海外に出て行きたいというのが本音のようだ。



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関連リンク
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[後藤祥子, ITmedia]

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