「携帯ならでは」のゲーム、通信機能が仇に?ケータイゲームの中でも人気があるのは、往年の名作ゲーム。せっかくの通信機能を生かした携帯専用ゲームがブレイクしないのはなぜなのか。
スーパーファミコンなみの表現力が可能になった携帯電話向けゲーム。その上通信機能も付いているのだから、ケータイ発の大ヒットゲームが出てきてもおかしくない。 にもかかわらず、移植ゲームが人気なのにはいくつかの理由があるようだ。
「携帯ゲームが出てきた当初のほうが、(通信機能を使った)チャレンジブルなタイトルが多かった。最近では、旧作をいかに忠実に再現するかという方向になっていて、逆行している感がある」と話すのは、ナムコWWC事業グループ コンテンツ開発チームの石井岳ディレクター。 理由の1つに挙げられるのは「パケット料金の高さ」だ。携帯らしい機能を生かしたものを作りたくて参入してきても、「すぐ通信するタイプのソフトはクレームが付いて、お客さんが逃げてしまう」(インタラクティブブレインズの武田政樹CEO)という状況があった。「結局ダウンロードタイプで売り切りという方向に向かった」(武田氏)。 パケット料の問題については、各キャリアとも3Gで料金体系を見直す方向に動いている。auは「定額制は難しいが、実現したいのは携帯電話版ADSL」(2002年11月19日の記事参照)といい、J-フォンは「オフピーク時のリーズナブルなダウンロードを可能にする」(7月16日の記事参照)ことを検討中。NTTドコモのFOMAは、PDCと比べてパケット料が安いことをウリにしている(6月12日の記事参照)。 もう1つの問題は「宣伝のパッケージがない」というものだ。「ユーザーは、ダウンロードしてみたけど面白くなかったというリスクを避けたいもの。そうすると、昔遊んだことがある有名なゲームに走ってしまう」(石井氏)。 コンシューマーゲーム機に比べて携帯ゲームは、実際のゲームシーンを見る機会が少なく、専門のゲーム誌があるわけでもないなどユーザーが情報を得る機会が少ない。ケータイゲームがブレイクすればそうした機会も増えるだろうが、今のところは「鶏が先か卵が先か」の議論に留まりそうだ。
そうはいっても過去の資産には限りがあり、携帯電話ならでのゲームを作っていかなければ市場は枯れてしまう。 石井氏と武田氏は「最初に遊んだのがケータイ」という世代に期待を寄せる。「ゲームは原体験が大事。最初にケータイゲームで遊んだ、携帯電話ならではのゲームを求める世代が大きくなったころが狙い目だ。そのころに、端末機能がさらに進化して定額制になっていれば、やりたいことができるかもしれない」。(石井氏)。 関連記事 リッジレーサー、携帯版開発の舞台裏 もはや初期プレイステーションのゲームですら遊べるほど進化した携帯電話。さまざまなタイトルがリリースされる中、注目を集めたのがJ-SH53向けに登場したリッジレーサーだ。膨大な量の情報を256Kに収めるために、どんな工夫があったのか。 「もはやゲーム機」は真実か?〜ケータイゲーム11本を斬る 画面のQVGA化やデータ容量の拡大で「もはやゲーム機」とも言われるようになった携帯電話。初代プレイステーションクラスのソフトも移植されるようになった今、その実力は本当にゲーム機並みになったのだろうか? 人気タイトル11本を試した。 「J-SH53」の「リッジレーサー」で遊んでみました 「505iシリーズ強し」といった感のあるトップ10ランキングだが、J-フォンの新端末J-SH53も機能の面では負けていない。J-SH53で話題の「リッジレーサー」を試すとそのすごさが分かる メーカーの「本気」が見える〜「J-SH53」対応アプリ一覧 Javaの容量が拡張され機能が進化したJ-フォンの「J-SH53」。より表現力が増したアプリ群は各メーカーの「本気」が見える J-フォン、100万画素CCD搭載「J-SH53」発表、MPEG-4録画に対応 J-フォンは、有効100万画素CCDを搭載した新端末「J-SH53」を5月下旬以降に発売すると発表した。有効100万画素CCDを搭載し、最大1144×858ピクセルの画像を撮影し、SDメモリーカードに保存できる エイチアイとバンダイ、「J-SH53」に最新3Dポリゴンエンジンを提供 J-SH53向け「リッジレーサー」が登場〜ナムコ 関連リンク ナムコ インタラクティブブレインズ J-フォン [後藤祥子, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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