WIN対応端末「W11H」、携帯電話としての使い勝手はauの日立製端末「W11H」は、定額使い放題のインターネット利用を可能にした「CDMA 1x WIN」の、現状で唯一の対応端末。“ダウンロードしまくり”を楽しめるこの端末、携帯電話としての使い勝手はどうなのだろう。
「W11H」(10月22日の記事参照)は日立製の「CDMA 1x WIN」(10月22日の記事参照)対応端末で、同社初のQVGA表示対応モデル。「A5303H」(2002年11月18日の記事参照)から(A5030H IIはデザイン中心のマイナーチェンジ)約1年ぶりの新モデルとなる。
A5303Hのラウンドフォルムを継承した丸みを帯びたデザインが特徴。前モデル同様カメラもヒンジ部に回転式のものが搭載された。A5303Hでは補助的な役割のため小型化されたアンテナは、通常サイズに戻っている。「CDMA 1x WIN」は高速通信対応のため、高い受信能力を要求されるからだろう。
サイズは50×100×28ミリ(幅×高さ×厚さ)と、A5303Hから1ミリの変更もないが、重さは11グラム増の125グラム。コンパクトとはいえないが、底面が絞り込まれているためホールド感は悪くない。
メインディスプレイは2.2インチのQVGA対応、背面のサブディスプレイは1.3インチで解像度は120×160ピクセル。発色は良好で、撮影した静止画、動画はもちろん、EZチャンネルで配信されるコンテンツも不満なく閲覧できる。
日立製端末といえば、ストレート端末時代からおなじみの“気配り機能”。着信時の動作を細かく設定できるこの機能はW11Hでも、もちろん健在だ。 着信時の動作は右側面にあるスライド式の気配りスイッチで三つの待受けモードが設定できる。例えば通常の状態と二つのマナーモードだ。「着信音控えめ」+「留守録なし」、「無音」+「留守録あり」といったマナーモードの使い分けが簡単に行える。閉じたままでも簡単に設定を切り替えられるのが特徴だ。 またW11Hで追加されたのが、カラーイメージや壁紙の連動だ。モードに応じて個別に設定が可能で、例えばサブディスプレイの壁紙の種類で、“今、どのモードなのか”を把握できる。
気配りセンサーも前モデルに続いて搭載された機能。明るさを検知するセンサーを備え、着信中にポケットやカバンなど暗い場所から明るい場所に取り出すと、自動で着信音を最小にしたり止めたりできる。
マナーモード中でも特定の人だけ着信音を有効にする設定ができるほか、待受けモードごとにEメール/Cメールの着信音量を設定し、さらにEメールではフォルダごとの設定も可能。マナーモード中でも特定の着信/メールだけは逃したくないといった用途で便利に使える。
待受け画面時に、上下キーを押すことで利用できるのがフレームメニュー。Eメール/EZウェブ/EZチャンネル/EZムービーに特化したメニューで、なかなか分かりやすい構成になっている。ビギナー向けともいえるが、メールではフォルダ一覧、EZチャンネルでは番組一覧などもメニュー画面のまま表示されるなど、通常利用する機能の多くはこれで済んでしまう。
マルチダイアリは、メールや撮影した静止画、動画、さらに日記をカレンダーからアクセス可能にする機能だ。月間カレンダーにアイコンでそれぞれの有無が表示され、「先々週の忘年会で撮影した写真」といった記憶から簡単にアクセスできる。メールはフォルダ分けを無視して1日に受信した分が一覧表示されるので、もう一つのメール一覧としても利用できる。
日記は、文章と共に画像を貼り付けたりBGMを設定できるなど、かなりビジュアル面を意識した作り。自分の記録用途だけでなく、他人に見せて楽しむことも意図しているのだろう。カレンダーには、設定した絵文字アイコンで表示され、日記の先頭部分をカレンダー画面の下部に表示させて簡単な内容確認も行える。
もったいないのは、日記とスケジュール機能が連動していない点だ。カレンダー画面からスケジュール機能を呼び出せるが、機能的には全く連動していない。スケジュールまで統合されていればPIMとしてかなり強力に利用できるだけに惜しまれる部分だ。 次回のレビューでは、アドレス帳やメール周り、QVGA化されたディスプレイの使い勝手、カメラ機能などを見ていく予定だ。 関連記事 ![]() 「CDMA2000 1X WIN」の発表に伴い、2つの対応端末が発表された。“自然”をテーマにした日立製端末「W11H」と、au design project端末の第二弾となる京セラ製の「W11K」だ。機能は一緒でデザインが異なる“双子”のブロードバンド端末、どちらを選ぶ? ![]() “ケータイ版ADSL”──。KDDIは高速データ通信サービス「CDMA 1x WIN」を発表。通信方式「EV-DO」を使い、下り最大2.4Mbpsの通信速度を月額4200円の定額で提供する。定額制を生かしたテレビ型のコンテンツ「EZチャンネル」もスタートする。 ![]() 1年の沈黙を破って日立が開発した折りたたみ型端末は、アプリケーションプロセッサを搭載したツインCPU構成。動画圧縮やJavaの動作を高速にこなす。ヒンジ部に設けられた34万画素のカメラは180度回転し、閉じたままでも撮影が可能だ [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. ![]() モバイルショップ
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