過半数が、運転中に携帯使用
この夏、運転中の携帯利用に対する罰則が強化されるが、ドライバーの多くは運転中に携帯を利用している。過半数は必要があれば運転中も携帯を使用し、うち普段通りに使うユーザーも40%いる。
自動車保険会社のダイレクトラインは5月26日、自動車運転と携帯電話に関する意識調査結果を発表した。
回答者の約半数に当たる46.5%は「運転中に携帯電話を使用していない」と答えたが、「必要な場合だけ使用している」(44.8%)、「使用している」(7.1%)という回答も合わせて5割以上あった。過半数のドライバーが、運転中でも携帯を使用する可能性があることが分かった。
うち、携帯電話を自動車運転中にどう使っているかを調べた調査では、「着信のみ応答している」が40.6%で最も多く、次いで「普段通りに利用している」が40.2%。「ハンズフリーセットを利用して通話している」は9.6%に留まった。さらに「着信メールのチェックのみ利用している」運転者も6.8%いた。
この夏の道交法改正では、自動車内での携帯利用への罰則が強化される。上記のドライバーの携帯利用法も罰則の対象となるわけだが、評価するドライバーは半数程度だ。
規制について、「事故防止に効果があると思う」(38.1%)、「取り締まり罰則を厳しくすべき」(21.7%)と多くが肯定意見である中、「危険と知っていても使用者が多いので意味がない」(24.2%)、「自動車メーカーはハンズフリーシステム等を標準装備にすべき」(12.5%)といった意見のほか、「応答だけでも規制緩和してほしい」(2.7%)という声もあった。
この調査は、日常的に自動車を運転する首都圏・東海圏の20~49歳までの既婚男女1000人に対して2004年1月に行われた。調査方法はインターネットによるオンライン調査で、有効回答数は480件だった。
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