連載

130万画素CMOSカメラの実力はいかに~「A5506T」ケータイカメラ画質研究ラボ(1/3 ページ)

ボディデザインを一新、これまでの東芝端末とはがらりと雰囲気を変えてきた「A5506T」。カメラも130万画素CMOSという珍しいものを搭載している。その実力はどのようなものなのか。

 新機能をいち早く採用した端末を投入し続けてきた東芝であるが、今度の「A5506T」(5月17日の記事参照)はちょっと趣向が違う。55xxシリーズなので、型番上はハイエンド機なのだが、コンパクトでカラフル(6月2日の記事参照)。これまでの東芝端末とはちょっと違うテイストなのだ。キー配列も新しくなり、カメラも一新した(6月4日の記事参照)。

 カメラ機能は、前モデルのものを踏襲するケースが多いのだが、A5506TはこれまでのCCDではなく130万画素のCMOSセンサを採用した。CCD全盛期のなかでCMOSの採用ということもあり、その実力には注目が集まる。

 カメラはサブディスプレイの上にちょこんと小さく付いており、パンフォーカスなのでレンズも小さく目立たない。その横に小さくライトがある。

advertisement

 開くと、左上にカメラボタンがある。これを押すと約2.5秒でカメラが起動する。なかなか動作は軽快だ。

 メニューはシンプル。特に凝った撮影機能は設けられていない。新しく追加された「画像合成工房」はメガピクセル時は使えない(左)。撮影モードは5種類。意外に面白いのが連写機能だ(右)

 撮影モードはシンプルに5つ。フォトメール(144×176)、壁紙(240×320)が縦位置、VGA(640×480)とSXGA(1280×960)が横位置となる。あと1つ連写モードがあるが、これは壁紙サイズだ。

実はすごい連写機能

 A5506Tの連写機能は、なかなか面白い。240×320ピクセル(つまりQVGAで壁紙サイズ)の写真を連続して9枚撮影し、その中から上手く撮れたタイミングのものを保存したり、あるいは全保存できる。

 連写速度には「はやい」から「おそい」まで3段階あるのだが「はやい」のときはおよそ秒5コマという高速さなので、かなり速く動くものも撮影可能だ。240×320ピクセルは意外に用途が広い解像度なのでけっこう楽しめるはずだ。

 画面はプレビュー画像がフルスクリーンで表示され、そこに各種情報がオーバーレイ表示される。特徴的なのは右側が網掛け状態になり、そこに背景のプレビュー画像を透けさせながら細かい撮影情報を表示させるというデザイン。構図決定を邪魔する面もあるが、横位置で撮るときはこちらが上になるので、それを考慮したのだろう。

 VGA以上の解像度ではこうして撮る。残り撮影枚数や撮影モードなど表示情報は細かい

 撮影機能は明るさ、ホワイトバランス、ナイトモードなどが用意されているが、カメラ設定の中にある色調設定(標準・あざやか・あっさり)も見逃せない。

 側面にライト点灯ボタンとシャッターがある。横位置で撮るときはこれを使うと便利。シャッターはなかなか押しやすい位置にある


 パンフォーカスなので、マクロ用に切替スイッチがついている


 外部記録メディアはminiSDカードだが、コネクタと同じ位置にあって蓋を共有する。いいアイデアだ


注目すべきはキーレイアウトが一新されたこと。今までの東芝製ケータイとはがらりと変わった。ディスプレイはコマンドや電話関連の情報は縦位置用に、撮影関係の情報は横位置に表示され、分かりやすいが構図確認は行いにくい

屋外での撮影は少々鮮やかさに欠ける

 まずは屋外の作例を見てみよう。比較対象機種としてカシオのEXILIM S3を130万画素モードで撮った写真を用意したが、先日掲載した「A5406CA」と同じ日に同じものを撮影しているので、そちらと比べてもらうのもいいだろう(6月14日の記事参照)。

AMP 非対応のコンテンツです。こちらからご覧ください。

 屋外で象のすべり台を撮影。左がA5506T、右がEXILIM S3

 新たにCMOSセンサを使ったということで、その画質が注目されるが、やはり色にみずみずしさがなく、ちょっと濁りめなのが残念。特にちょっと暗めの木々の緑を観るとこの季節としては寂しいところだ。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.