メールやWeb、音楽プレイヤーの使い勝手は~Nokia 7600(1/3 ページ)
Nokia製携帯電話は独特な方向性のものが多く、新製品が登場すると日本でも注目を浴びる。しかし、そのほとんどは海外でしか使えないため、実際に購入するのはなかなか難しい。そんな中、登場したのがNokia 7600の日本語版。キャリアのコンテンツサービスには対応していないが、音楽プレイヤーやメーラー、Webブラウザなどの付加機能が装備されている。
携帯電話の多機能化に伴い、ボディ形状に手を入れるメーカーが増えている。もはやPDAをも超えつつある多彩な機能に見合ったインタフェースを確保しようとしても、従来の“受話器”スタイルのままでは、入力(キー)と出力(ディスプレイ)に制限が残ってしまう。
そんな中で、Nokiaの携帯電話には驚くようなギミックを盛り込んだ端末が多く見受けられる。開くとハンドヘルドPCのようになるCommunicatorシリーズや(2月24日の記事参照)、フリップオープンでフルキーボードになる6800シリーズが代表例だ(3月25日の記事参照)。
さらにユニークな形で登場したのが「Nokia 7600」だ。この葉っぱのような形をしたこの端末は、欧州など世界の多くの地域で一般的に利用されているGSM(900M/1800MHz)のほか、日本で利用可能なW-CDMA方式にも対応している。
ボーダフォンのUSIMカード、NTTドコモのFOMAカードなどを挿せば、3Gのカバーエリアなら通話やSMSの利用は可能というわけだ。ボーダフォンライブ!には対応しないものの、GPRSのアクセスポイントを経由すれば、POP3/IMAP4メールやXHTML対応ブラウザも使える。
本体は、128×160ピクセルのカラー液晶画面を中心に、ダイヤルキーが左右に各6個ずつ配置される。画面の下には左右ソフトキー(画面下部に表示される機能実行に対応)や、4方向キー(押し込みで「決定」)、発話キー、終話キーが並ぶ。
葉のような形状は決してデザインのみを優先しているわけではない。本体をホールドしやすいように小さく感じさせつつ、通話の際に受話口と送話口の間隔をなるべく稼ぐための工夫だろう。しかも、この形状のおかげで、右手でつかんだときに、人差し指から小指までの4本の指と親指の腹の間に収まり、しっくりとくる。ただし、左右対称ではないゆえ、左手でつかむと若干違和感がある。
キーの数はさほど多くないものの、配置からして、メールの入力を行う場合などは両手で持って、両方の親指で左右のそれぞれのキーを押すのが正しいようだ。従来の携帯電話から移行すると慣れが必要だが、7600をあえて選んだユーザーであれば、特に苦にはならないだろう。しかし、4方向キーの使いづらさは結構気になる。間違えて「決定」になってしまうこともしばしばだ。
実際に、USIMカードとFOMAカードを入れてみたところ、待ち受け画面上にそれぞれ「Vodafone JP」「JP DoCoMo」と表示され、いずれも接続可能な状態となった。FOMAの場合、アンテナ感度が普段使用している電話機よりも落ちる印象はあったが、きちんと受信できる場所を選べば通話可能だ。
またボーダフォンでの接続では、「ベアラ設定」を行い、GPRSアクセスポイントを入力しておけば、前述どおりブラウザやメールも使えるようになった(双方でベアラ設定が必要)。この設定に関しては、ノキア・ジャパンのサイト内で公開されている。
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