携帯アンテナ、伸びる、伸びない?(1/2 ページ)
以前は携帯のトレードマークだった“伸びるアンテナ”が減ってきている。増加してきたのは内蔵アンテナだ。その理由、そしてメリット、デメリットは?
携帯電話のアンテナが当たり前のように長く伸びていたのも今は昔。アンテナをボディに内蔵した携帯電話が次第に増えてきた。
ドコモ端末の場合、最新31機種中“伸びるアンテナ”を備えるのはわずか4機種。506iシリーズおよびFOMAに限ると、伸びるアンテナは見あたらない。ボーダフォンの端末も、最新カタログラインアップ14機種中でアンテナが伸びるのは6機種に過ぎない。
KDDIのCDMA端末は少々状況が異なり、最近の18機種中、半数の9機種が伸びるアンテナを備える。ただし最新6機種を見ると、「W21T」を除いてすべて内蔵アンテナになってきている。
デザイン重視でアンテナは内蔵に
徐々にアンテナ内蔵型に移行する携帯電話。それはなぜか。アンテナ技術の進歩によるのはもちろんだが、ひとつは“より自由なデザイン”を実現するために、じゃまなアンテナが内蔵されたともいえる。
携帯メーカー各社のデザイナーは、口々にデザイン上の制約として“アンテナ”を挙げる。
確かに、アンテナをどう実装するかで、端末の表情が決まってしまう部分はある。背面部に伸びるアンテナを搭載した「N505iS」までのNEC製端末は、一目で“N”だと分かる形をしていた。デザインを差別化しながら、アンテナをどう配置するかが、デザイナーの悩みの1つだったのは間違いない。
売れる携帯を作る上で、デザインの重要性はますます高まっている。デザインへの注力をうたった、ドコモFOMA 900iシリーズでもそれを裏付けるかのように、全機種がアンテナを内蔵した。魅力的なデザインが実現するなら、アンテナを内蔵する意味は大きい。
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アンテナは新しいアクセサリー設置場所?
魅力的なデザイン=アンテナ内蔵型。端末メーカーのデザイナーの多くはこのように考えているようだ。各社のデザイナーに「INFOBAR」のデザインを聞くと「これでアンテナがなかったら」と評する言葉が多かった。当初のinfobarのデザインモックにはアンテナはなかったのだ(2002年5月22日の記事参照)。
しかし昨今、「アンテナ犬」などのアンテナに付けるアクセサリーが増えてきたことで、ユーザーの意識も変わりつつあるようだ。あるユーザーは、「アクセサリーが付けられるからアンテナがあるほうがいい」と話す。ただし、アクセサリーが落ちない形状のアンテナが前提。先が尖ったアンテナでは、アクセサリーが落ちてしまうからだ。
ちなみに、アンテナに“異物”を付けると、感度が落ちるので念のため。
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