出そろった冬の3G~FOMA、WIN、V3Gを比較する(2/3 ページ)
ドコモのFOMA 901iシリーズ、ボーダフォンのVodafon 3G、KDDIの1X WINの各機種の概要が明らかになった。この冬は、各社の3Gが初めて主力商品としてぶつかり合う。
FOMA、WIN、V3Gの冬モデル
こんな状況の中、各社は新3G端末をリリース。ドコモはFOMA 901iシリーズ5機種、KDDIは音楽配信サービス着うたフル対応のWINシリーズ4機種、ボーダフォンは3G端末7機種をラインアップし、冬商戦に臨む。
キャリア | 最新契約数 | 2005年3月目標数 |
---|---|---|
ドコモ・FOMA | 706万(10月末) | 1080万 |
KDDI・WIN | 119万(9月末) | 300万 |
ボーダフォン・VGS | 27万4400(10月末) | 非公開 |
ネットワークのポテンシャルを比較する
端末のサービスを考える上で、基本となるのは通信ネットワークのパフォーマンスだ。3社は周波数帯や方式が異なる。
キャリア | 利用周波数帯 | 方式 |
---|---|---|
ドコモ | 2GHz | W-CDMA |
KDDI | 800MHz | CDMA2000(1x/1x EV-DO) |
ボーダフォン | 2GHz | W-CDMA |
キャリア | 下り最大速度 | 上り最大速度 |
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ドコモ | 384Kbos | 64Kbps(384Kbps) |
KDDI(1x) | 144Kbps | 64Kbps |
KDDI(1x EV-DO) | 2.4Mbps | 144Kbps |
ボーダフォン | 384Kbps | 64Kbps |
簡単にいえば、スペック上最も高速なのはKDDIのWIN端末だ。ただし実利用上はこれらのスペック数値はあまり当てにならない。実機による速度テストでも分かるように、基地局密度や混み具合による影響のほうが、スピードを左右する場合が多い。
実際には、スピードよりもカバーエリアのほうが気になるだろう。「人口カバー率」という指標でエリアの広さを表すが、実のところ人口カバー率は各地域の市町村役所がエリアに入っているかどうかの値でしかない(2003年9月19日の記事参照)。各社99%を超えた今となっては屋内エリアや基地局密度のほうが重要だ。
KDDIの1X/1X WIN端末は、過去のcdmaOneネットワークも利用できるため、当初からエリアが広かったのが特徴。対するドコモとボーダフォンのW-CDMAは、従来方式のPDCと互換性がないためエリア拡大に時間がかかった。ただし、現在最も差がつくのは屋内や山間部だろう。「3Gのカバレッジはいいところまできているが、屋内で他社に遅れをとっている部分がある」(ボーダフォンの津田志郎社長、(12月8日の記事参照))
ネットワークの違いで大きな差があるのは海外での利用だ。ドコモとKDDIが基本的に国内専用機であるのに対し、ボーダフォンは一部機種(「802N」)を除いて、海外のGSM/GPRSにも対応している。通話だけでなくメールやWeb閲覧、国によってはテレビ電話も可能だ。ドコモもGSM対応のFOMA「900iG」を予定しているが未発表(10月5日の記事参照)。KDDIも海外のCDMA対応の「A5505SA」を用意しているが、1X WINには対応していない。
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