鮮やかで豊かな絵作り、ただしノイズが気になる~「N900iG」:ケータイカメラ画質研究ラボ(3/3 ページ)
“CMOSとCCDのいいとこ取り”をうたう、松下電器産業の撮像素子「νmaicovicon」。下手なCCDより豊かな発色だが、ノイズの乗りが気になる。
室内編
蛍光灯下での撮影から。
かなり赤みが強い、こってりした画像ではあるが、気になるのはやや暗めの写りであることとノイズの乗り。
ちなみにN900iGには「画像チューニング」という設定項目がある。ここでは電源周波数が50Hz(東日本)か60Hz(西日本)かを設定するが、これが合ってないと蛍光灯下で派手にモアレが出ることがあるので注意したい。
次は白熱灯下での作例だ。
ホワイトバランスはきれいに合っている。ただ、やや中間調が沈み気味なのと背景を見れば分かるように、若干ノイジーなのが気になる。
こちらは室内でのマクロ撮影である。かなり近くまで寄れるのだ。
次は暗所での撮影を試した。
無理に増感していないためやや暗めの写りだが、出来としては悪くない。ただライトはもう少し明るく光ってほしかったところだ。
ノイズが気になるνmaicovicon
カメラ機能を試した感じでは、まさにCMOSとCCDの中間といってよさそうな感じ。νmaicoviconの特徴はCMOSセンサー並みの省電力性でCCDの性能とうたわれるが、N900iGの場合、鮮やかで豊かな絵ではあるものの、滑らかであるべき箇所に乗るノイズが気になった。しかし同等クラスのCMOSセンサー搭載機に比べればワンランク上だ。
暗所での撮影に不満もあるが、1/4インチサイズの撮像素子ともなるとかなり小さいので、CCD搭載機でも難しいところ。黒に締まりがなく細かいノイズに覆われがちなCMOSセンサー搭載機に比べれば暗所での撮影能力は格段にいい。実際のところ下手なCCD搭載機よりはしっかりした画質だ。
N900iGは気軽にメガピクセルフォトを撮れる端末。フォトモードのVGAで撮るのがメインで、ときどきメガピクセルフォトモードで130万画素で撮る──という使い方が向いているだろう。
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