「F901iC」のPC連係機能を試す(3/3 ページ)
富士通製のFOMA 90xシリーズとして既に4機種目となる「F901iC」。AACエンコードの音楽を取り込みやすくなったのが大きな特徴といえるが、従来モデルの不満点が大きく改善された点も魅力だ。
miniSDカードにもアクセスできる~USB接続対応の充電台
F900iTで採用された、USB接続対応の充電台が復活したのも大きい。充電台にはUSB Bポートが備えられており、F901iCを充電台に置くだけでPCとUSB接続できる。なおUSBケーブルは付属しないため、手持ちのものを使うか別途購入する必要がある。
F901iCで進化したのは、USBマスストレージクラスにも対応し、端末内に入れたminiSDカードへPCからリムーバブルディスクとしてアクセス可能になった点だ。なお通常のデータ交換やデータ通信が行えるUSB接続と、USBマスストレージ接続は切り替え式になっており、F901iC側の操作が必要だ。
F901iCのUSBモード設定で「miniSDモード」に切り替え、PCにUSBケーブルで接続した充電台に乗せると、PCからF901iCに装着したminiSDカードにアクセスが可能になる。Windows XP/2000などではドライバも不要だ。
F901iCに装着したminiSDカードにはWindowsのエクスプローラなどでアクセスできるほか、「miniSDユーティティ」からもアクセスできる。操作はメモリカードリーダを利用した場合などと変わらない。
実用性はどうだろう。512MバイトのminiSDカードを用いて一度初期化し、ユーティリティからiTunesで128KbpsのACCフォーマットでエンコードした約6Mバイトの音楽ファイルをコピーしたところ、63秒かかった。同じファイルをエクスプローラでコピーすると43秒だ。純粋な書き込み速度が0.14Mバイト/秒程度で、ユーティリティを利用するオーバーヘッドも大きそうだ。
ちなみにUSB 2.0接続のカードリーダーを使い、同じminiSDカードにユーティリティで約6Mバイトの音楽ファイルをコピーすると19秒、エクスプローラでコピーすると3秒程度で済んでしまった。
F901iCの持つUSBマスストレージ接続機能は、何か作業しながらバックグランドで音楽ファイルをコピーするといった使い方では便利だが、出かける前にさっと音楽ファイルをコピーするといった用途には向かない。また本体側の切替え操作の手間まで考えると、ミュージックプレイヤーとして利用するなら、別途USB 2.0対応のメモリカードリーダを使ったほうがよさそうだ。
もちろん充電台を利用したUSB接続は、PIMの同期や電話帳の編集などには便利に使える。“PCとのデータ連携は手軽なUSB接続、音楽ファイルの書き込みはメモリリーダ”と、使い分けするといいだろう。
次回は従来の「F」からの改善点など、端末の使い勝手を紹介する予定だ。
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