オムロン、携帯で顔認識「OKAO Vision 顔認識センサ」
カメラ付き携帯で顔を撮って、本人確認を行う。そんな認証システム「OKAO Vision 顔認識センサ」が発表された。
オムロンは、カメラ付き携帯に搭載可能な認証システム「OKAO Vision 顔認識センサ」を開発したと発表した。“顔”で所有者を認識できる。
同社の顔画像センシング技術「OKAO Vision」をベースに、精度を維持しつつアルゴリズムの小型・高速化を図った。「携帯ではメモリ容量と処理能力の制約から、高度な顔認識技術の搭載は不可能だった。今回の顔認識システムは、世界初のもの」(同社)
利用にあたっては、あらかじめカメラ携帯で撮影した自分の顔を携帯に登録しておき、使用時に自分の顔を撮影する。これにより自動で登録データとの比較が行われ、本人と認証した場合はロックが外れるという。
どうやって認識しているのか?
OKAO Visionでは、顔の中の目や口といった器官を認証のポイントとして利用する。具体的には、目じりの向きなどの「方向」「間隔」をベクトルデータ化して照合する。
「例えばメガネをかけても、目の位置が変わるわけではないので認証には問題ない。ただし目をつぶったり、口をマスクで隠したりすると難しい」(オムロン広報)
カメラ付き携帯であれば、ハードウェアの追加は不要。認証に要する時間は、撮影ボタンを押して約1秒だという。顔の撮影位置などは特に合わせる必要がなく、カメラで顔を写すだけで認証を行う。「本人認識率は、99%以上」(同社)とうたう。
Symbian OSやBREW、組込みLinux、ITRON といった環境に対応する。同社は同技術を、3月2日から4日まで東京ビッグサイトで開催される「第13回セキュリティ・安全管理総合展 SECURITY SHOW2005」に出展する予定。
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