ドコモも“自動時刻補正”機能──P、F、Dで
基地局が出す時刻情報を受け取って、端末の時計を自動的に補正。“狂わない時計”がFOMAでも実現する。
NTTドコモは5月17日に発表した「901iSシリーズ」の一部機種で時刻の自動補正機能に対応した(5月13日の記事参照)。携帯の電源を入れたタイミングで、ネットワークから時刻情報を取得し端末の時計を補正する機能。
「P901iS」「F901iS」「D901iS」から利用できる。初期設定は自動補正となっており、ユーザーは時計を設定する必要がない。
自動補正のタイミングは、“電源をオンにしたとき”に限られるが、例えば自動電源オン/オフ機能と組み合わせれば毎日時刻補正を自動的にかけることも可能となる。また技術的には、ハンドオーバーなどのタイミングで自動補正をかけるようにすることも可能だという。
この機能はFOMAのW-CDMAネットワークを利用したものだ。「パケット通信ではなく、基地局から時刻情報が制御情報として送信される」(ドコモ)。この情報を端末側で取得して、時刻の補正を行っている。
端末側の改良で対応が可能。今後のFOMA端末では、標準的な機能に位置づけられるという。また、海外のW-CDMAサービスでも、基地局から同様の信号が出ており、将来は海外でも同様のサービスを受けられる可能性がある。
時刻補正、auが先行
通信方式としてCDMAを使うKDDIでは、cdmaOne以降、時刻の自動補正に対応してきた(2003年5月13日の記事参照)。基地局に取り付けられたGPSアンテナがGPS衛星からの時刻情報を取得。時刻の同期用信号を端末に向けて常時出している。
端末側はこの信号を受け取って、時刻を同期する仕組み。ただし同期のタイミングは機種によって異なる。「例えば、ある端末では、EZwebなどのアプリを利用して、終了したときに同期を行う。別の端末は電源のオン/オフのとき」(KDDI)
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