厚さ8.8ミリの携帯も――「薄型・スリム」のトレンドが来た:CeBIT 2006(2/2 ページ)
携帯メーカー各社のブースには、昨年までは見かけなかった「薄型スリム携帯」が多く見られる。中には自社製品すべてを薄型にした大胆なメーカーも。
VK Mobileは昨年、厚さ8.8ミリとなる薄型携帯「VK2000」を発売した。本体も49.9×89.9ミリと、手のひらにすっぽり収まるサイズ。クレジットカード型携帯として同社の知名度を引き上げることに成功した。その後、2006年の第1四半期までに投入した海外向け携帯7機種は、すべてが同型の薄型スリムスタイルをしている。
同社マーケティングプラニンググループのシャロン・ジン氏に戦略を聞いたところ、「当社が業界のマーケットリーダーではないこと、また大手メーカーに太刀打ちできるだけのブランド力もないことは十分認識している。シェア下位のメーカーがひしめきあう中、差別化を図るべくトレンドになりつつある『薄型・スリムデザイン』に特化することで、メーカーの知名度向上とブランド力の確立を目指したい」と語った。
展示ブース内はどこを見ても薄型端末ばかりが置かれており、来訪者からも「VK Mobileというメーカーは知らなかったが、これならほしい」という声があちこちから聞かれた。
同社の薄型携帯の現行モデルのいくつかを紹介。(左上)パステルカラーと丸いキーパッドを採用した、女性向けの上品な端末「VK2010」(右上2つ)9.9ミリの厚さで1メガカメラを搭載した「VK5000」、(左下3つ)VK2010をプラスチックボディーの折り畳み形状とし、若い女性をターゲットにした「VK3100」(右下)縦方向を105ミリと長くして押しやすいキーパッドを搭載した「VK200」
薄型・スリム携帯メーカーとして攻勢をかけるべく、新製品も投入する。1つは4メガカメラ携帯「VK2200」だ。12.5ミリと若干厚みは増したものの「カードサイズの高画質カメラ携帯」と呼ぶにふさわしいスタイル。ヨーロッパ市場などに早ければ来月にもお目見えする予定だ。一方、W-CDMAに対応した3G携帯が「VK7000」。本体サイズは48×105×9.9ミリ、この厚さで1.3メガ&VGAのデュアルカメラを備えている。JAVA MIDP 2.0やFlashプレーヤー、AVストリーミング機能搭載などリッチなコンテンツの再生にも対応。年内に海外のW-CDMA事業者からの発売を目指すという。
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