「携帯は桶狭間の戦いだ」――孫社長
MNP前日に、新料金体系を発表したソフトバンクの孫社長。これまで料金について聞かれると「大人のソフトバンクになった」としか答えなかっただけに、周りに与えたインパクトは強かった。
24日から番号ポータビリティ(MNP)が始まった今週。MNP開始前夜、23日の夜に行われた緊急発表会で、ソフトバンク孫社長が新しい料金体系を発表したインパクトは強かった。最も読まれた「ゴールドプラン&予想外割」の記事の他に、2位と7位もソフトバンク関連で、注目の高さが表れている。
記者はちょうどこの記者会見に出席しており、孫社長が「携帯では初めての話し放題」と誇らしげに言う瞬間をナマで見ていた(10月24日の記事参照)。その時思い出したのが、ウィルコム八剱社長(当時)の、「ウィルコム、電話かけ放題2900円」の発表会だ(2005年3月15日の記事参照)。
あのとき「携帯電話には難しいはず。我々だからできる」と八剱社長が話していた音声定額プランが、携帯でもいよいよ始まったことになる。記者がモバイル編集部に在籍していた2年間で、全キャリア合わせて2回しかなかった個人向け音声定額プランの発表会に両方立ち会うことができたと思うと、なかなか感慨深い。もっとも、一言で音声定額とは言うものの、ウィルコムの音声定額に比べるとソフトバンクのそれはかなり例外や但し書きの多い“定額”ではあるが……。
ちょうどMNPが始まるタイミングということで、今週はテレビのニュース番組でも、携帯とMNPについて取り上げているのをよく見かけた。数日前までは「MNPではソフトバンクが一番割を食う」と言われていたが、放送内容を見る限り、一番目立っていたのは明らかにソフトバンクと孫社長だ。
その孫社長、“大きな敵を倒すには奇襲が必要”という意味で、「携帯は桶狭間の戦いだ」と発言していたという。坂本龍馬好きで知られる孫社長だが、話題性という点ではこの奇襲作戦、織田信長ばりに成功したと言えるだろう。
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