2つの高音質化技術を搭載した音楽携帯──「W43K」を試す(2/2 ページ)
京セラ製の「W43K」は、音楽機能にフォーカスしたWIN端末。「DBEX」「BBE M3」の2つの高音質化技術を搭載し、ウーファー付きの充電台が付属する。この端末の音楽機能を試した。
従来の付属品より高音質な音楽再生を可能にするソニー製のヘッドフォンが付属する(8月29日の記事参照)。
この2つの高音質モードを付属のヘッドフォンで聞き比べると、DBEXは全体に音がきらびやかな印象だった。繊細さが足りない気もするが、ボーカルが引っ込んだ感もなく付属のヘッドフォンにマッチしていた。一方のBEE M3は、ステレオ感は増すがボーカルはやや引っ込む傾向に感じられた。ただ、音は繊細な印象で、誇張感も控えめだ。
ヘッドフォン部をドライバ口径が大きなイヤーフック式や小型の密閉式に取り替えると、また印象は変わる。DBEXではボーカルが誇張されすぎな印象になり、きらびやかというよりは派手な音、という感じになった。無効の場合と比べると、ステレオ感も含めて音質が改善されているとは思うが、全体に安っぽくも感じられた。BBEは付属ヘッドフォンで聴くのに比べると格段にボーカルが艶やかになり、音全体はDBEXとは比較にならないくらいの繊細さになった。
いずれにせよ、どちらの高音質モードもイコライジングやサラウンド機能では得られない音質改善を果たしているのは事実で、好みや聴く音楽によって使い分けられるのはメリットになるだろう。
au Music Playerのイコライザとサラウンド設定は機種ごとに異なる。W43Kはイコライザ、サラウンド共にプリセット数が豊富で、イコライザは2つのオリジナル設定を作成できる。効果は音楽再生中に一覧で選択しながら確認できる
なおW43Kには「長時間再生モード」があるが、これはイコライザ、サラウンド、高音質モードをすべてキャンセルして余計な電力消費を抑える仕様だ。
ウーファー内蔵の付属充電台の実力は
ウーファー付き充電台が付属するのもW43Kの特徴だ。W43Kはディスプレイ側ヒンジ寄りの側面にステレオスピーカーを装備しているが、やはりこのスピーカーだけでは低域らしい低域は再現できない。これはW43Kに限らず携帯電話全般にいえることだ。ウーファー付き充電台は端末を載せるだけでウーファーが連動して機能し、一気に低域が充実する。
充電台のウーファーユニットはモノラルだが、ステレオ感への影響は感じない。オーディオ機器のマルチチャンネルスピーカーでも独立したサブウーファーがモノラルというものがあるように、無理にステレオにするよりモノラルで口径を稼いだ方がいいというアプローチだ。さほど重低音が出るわけではないが、本体のみの再生に比べると音の迫力は増し、屋内でBGMとして聴く際の効果は高い。
オートオフ機能を利用すれば15分~4時間の間で自動的に音楽再生を終了でき、同時に充電もできるので、就寝時に音楽をBGMとして流すような使い方もできる。
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