W-ZERO3[es]でワンセグを楽しめる──ピクセラ製ワンセグチューナーを試す(2/2 ページ)
12月5日から店頭に並んだピクセラ製の「W-ZERO3[es]」用ワンセグチューナー「PIX-ST040-PU0」。その使い勝手と実力をチェックした。
視聴時の画質もなかなか良好だ。ワンセグ放送は320×240ピクセル、又は320×180ピクセルとなっているため、縦表示でも横表示(フルスクリーン)でも480×640ピクセルディスプレイのW-ZERO3[es]では拡大表示される。しかしジャギーがほとんど目立たないシャープな画質で、発色も悪くない。EPGや字幕の文字も見やすく、この点はVGA液晶が生きるところだ。液晶で気になりやすい追従性も、スポーツ番組などを見ても特に不満は感じなかった。
受信能力は今ひとつ、屋外でもアンテナを伸ばさないと視聴できない場合も
気になったのは受信能力だ。最初は筆者の仕事場(東京都大田区内)で使い始めたのだが、チャンネルスキャンを行っても検出されたのはテレビ朝日とNHK教育のみ。また検出された2つのチャンネルとも、実際にはほとんど視聴できなかった。屋内といっても窓から2メートルほど離れた位置で、これまで試したワンセグケータイでは多少不安定なチャンネルもあったものの、ほぼ全チャンネルを視聴できた場所だ。
仕事場の外に出てみると受信可能な全チャンネルをスキャンして登録できたが、アンテナをホルダーに固定したままではロッドを伸ばしてもまともに受信できないチャンネルがあった。結局アンテナをホルダーから外して角度を変えると全チャンネルを受信できた。
受信感度が気になったので、車で出かけた際に助手席での視聴を試したところ、国道1号線、環状7号線といった車線の多い幹線道路でもアンテナをホルダーに固定したままでは受信が不安定な事が多く、アンテナ位置をそれなりに変更するとおおむね受信できるといった感じだ。ただマンションやビルなど高い建物に囲まれた路地に入るとほとんど受信できないこともあった。
何をもって標準の受信能力とするのかは難しいが、あまり過大な期待はしない方がいい。ちなみに都心部の高層マンションで窓が見えれば、部屋の奥でもほぼ問題なく受信できる場合もあり、単純に“屋内が苦手”というわけではないようだ。
割高感はあるが、W-ZERO3[es]の可能性を広げる魅力のある製品
本製品の1万5000円前後という価格は、1万円前後のPC向けワンセグチューナーユニットに比べると割高感がある。W-ZERO3[es]と本製品の組み合わせの方が、場所を選ばず利用できるなどのメリットもあり、単純に比較できないが、購入時にはやはり気になるところだ。
もっともW-ZERO3[es]は、音声通話からEメールの送受信、PCサイトの閲覧、ちょっとしたビジネスデータの処理まで「これ1台で」という使い方が可能な端末で、本製品はそのW-ZERO3[es]の可能性をさらに広げる製品となる。PC向けワンセグチューナー製品のように、ソフトウェアアップデートによる今後の機能向上に期待したい。
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