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激動の2006年携帯業界──最後は穏やかに?携帯販売ランキング(12月18日~12月24日)

MNP、ソフトバンクモバイルの誕生、計95機種も登場した新端末……激動の1年ももうすぐ終わる2006年の携帯業界。さて、今年最後の販売ランキングはどのような結果となっただろうか。

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最後もシャープ製端末がワンツーフィニッシュ

 冬商戦も終盤。ドコモの販売ランキングは、大きな順位の変動がなくなり、かなり穏やかなものとなっている。

 TOP3は前回と変わらず、シャープ製の「SH903i」と「SH902iS」、パナソニック モバイル製の「P902iS」が占める。

 初登場連続首位記録を“9”に伸ばしたSH903iは、現在、ほかの903iシリーズが6位以下に留まっていることからも、もはや“同シリーズで最も売れた端末”と認定できそうな勢いだ。

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 なお今回の変動は、4位と5位で入れ替わった富士通製の「F902iS」と「FOMAらくらくホンIII」、ランキング圏外から10位に上がったパナソニック モバイル製「P903i」のみ。前回、初登場で10位に入ったモトローラ製薄型端末「M702iS」のさらなる躍進は見られなかった。

W44Kの人気、依然高い。ランキングは安定傾向へ

 京セラ製の薄型端末「W44K」(写真)が強い。発売2週目で王座に就き、以来、4回連続でその座を維持していることからも、もはや一時的な人気ではないと判断できる。

 ただし、2006年最後の秋冬モデルとなる東芝製「W47T」「DRAPE」を投入し終えたauも、ランキングに大きな変動が見られなくなっている。Pantech製「A1406PT」が前回4位から3位に、シャープ製「W41SH」がランク圏外から10位に向上。目に付くのはそれくらいだ。

 さて、今回めでたくTOP10入りしたW41SH。しかし他キャリアではランキングの上位を占めるシャープ製端末も、auでは苦戦している。

 他キャリア向けの同社端末と比べた機能の差、au端末内での機能の差がその理由として考えられるが、初のau端末だったためか発売早々に不具合が判明し、スタートでつまずいたのも痛かった。発売日翌日の10月13日に販売を一時停止20日に再開)。12月に入って、そのほか4つの不具合も見つかり、ソフトウェア更新を行っている。

 ウィルコムも含めて携帯・PHS 4社全てに端末を投入するシャープのほか、いままでドコモ向け端末に注力していたパナソニック モバイル(ソフトバンク向けに「705P」を投入したほか、ソフトバンクモバイル向けの新モデルと思われる「706P」、au向けとみられる「W51P」などがすでにJATEを通過している)やNEC(ソフトバンク向け「705N」を秋冬モデルで投入)も、複数のキャリアに端末を隔てなく投入する体制をとる動きを見せている。

 来年も多くの種類の端末が登場することを期待するとともに、これら複数キャリアへ端末を投入するメーカーの動向にも注目したい。

高機能かシンプル&スリムか。くっきり二分する人気傾向

 ソフトバンクモバイルの販売ランキングも、同じく変動が少なかった。

 1番人気はアクオスケータイ2nd model「911SH」(写真)。次いで、薄型&シンプルの「705SH」、最強デジカメケータイ「910SH」がランクインした。同日に発売されたシャープ製高機能端末の2強対決は、910SHが一歩後退したことにより911SHの勝利という結果になるだろうか。

 一方のセカンドグループでは、パナソニック モバイルの薄型&シンプル端末「705P」、東芝製の音楽&くーまん端末「811T」「810T」、そして11.9ミリのサムスン電子製薄型端末「707SC」らが争いを続けている。

 ドコモのFOMAらくらくホンIII、N702iDやauのA1406PT、W45Tなどのようなシンプル&簡単を特徴とする端末も、例えば携帯にそれほど多くの機能を求めないユーザーに高いニーズがある。ソフトバンクモバイルの場合は、それを70xシリーズや81xシリーズの一部が担っている格好だ。実際、家電量販店の販売員によると、705Pや810Tはそのようなユーザーにも好評とのこと。

 なお、2006年最後の新端末となろう12.9ミリ薄型+スライドのサムスン電子製HSDPA端末「709SC」は本日29日に発売となった。何もこんな年の瀬に……とは思うが、結果はどうなるか。来年の携帯販売ランキングもお楽しみに。


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