Napaterやうた・ホーダイはユーザー認知の徹底が課題──楽天リサーチ調べ
楽天リサーチと三菱総合研究所が音楽ケータイの利用動向に関する調査を実施。携帯で音楽を聴く層は2割に届かず、サービス内容の認知徹底にも課題が残る。
楽天リサーチと三菱総合研究所は7月26日、「第28回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」の結果を発表した。同調査は2007年6月27日から7月2日まで、15歳から69歳の男女を対象にWeb上で行ったもので、有効回答数は2400人。うち、主要4社の携帯電話、PHS利用者は2208人。
第28回の調査では、携帯電話の音楽機能の利用動向や「iPhone」の利用意向などについて調べた。その結果、3カ月以内に音楽再生機能付き携帯電話で音楽を聴いた人の割合は15.8%で、2006年6月に行った前回調査の9.2%から増加していることが分かった。「iPod」などのデジタル・オーディオ・プレーヤーなどの利用は30.8%で、こちらも前回調査の23.9%と比較して上昇している。
音楽再生機能付きの携帯電話の未保有層のうち、購入意欲を持っている人の割合は、18.1%と前回の31.4%から大きく低下。またデジタル・オーディオ・プレーヤーの未保有層で、購入意欲を持っている人は35.5%。前回の42.5%から低下してはいるが、比較的高い水準を保っている。
「うた・ホーダイ」については、内容まで理解している層は5.4%に過ぎない。また、名前も聞いたことがない層が7割近かった。NTTドコモのユーザーでは、「すでに利用している」人は0.5%、「ぜひ利用したい」が1.9%、「利用したい」が3.4%に留まった。
Napsterについては、サービス内容、特徴まで理解していたのは1割、名前も知らない層が6割を超えるなど、こちらも十分な認知を獲得していない。「すでに利用している」人が0.6%、「ぜひ利用したい」が0.7%、「利用したい」が2.2%となっている。
これに対して、「iPhone」の内容、特徴まで理解していた層は11.3%、名前を聞いたことがあるというレベルが35.6%と、2007年1月にプロトタイプが発表されたことを考えると、比較的高い認知率を示している。
次に買い替える際に「iPhone」にしたいとするユーザーは、「かなりそうしたいと思う」が5.2%、「ややそうしたいと思う」が22.4%となっている。通信事業者を乗り換えても利用したいと回答したユーザーは全体で約1割。また、「iPhone」の音楽や映像関係以外の機能次第でそうしたい」という回答は45.9%を占める。これに対して、42.3%は「そこまでしてiPhoneを利用したくない」と回答している。
なお、「iPod」ユーザーでは、通信事業者を変更しても利用したいとする割合は約2割と、全体と比較して高くなっているという。
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