ドコモがPCのデータ定額──月額1万500円でHSDPAを使い放題
NTTドコモが、PC向けのパケット定額プランを発表。下り最大3.6Mbpsのデータ通信に対応する「定額データプランHIGH-SPEED」と、送受信最大64kbpsのデータ通信が可能な「定額データプラン64K」を提供する。
NTTドコモは、PCと携帯電話を接続して利用するデータ通信のパケット定額プランを発表した。10月22日から「定額データプランHIGH-SPEED」と「定額データプラン64K」の2つの定額プランを提供する。
PCとの接続時にパケット料金が定額になるプランは、ウィルコムやイー・モバイル、MVNOの日本通信が提供中。携帯大手3キャリアも検討中といわれる中(4月13日の記事参照)、まずはドコモが導入に踏み切った。
ドコモのHSDPA対応エリアは「人口カバー率で90%に達している」と、ドコモの執行役員プロダクト&サービス本部プロダクト部長の永田清人氏。HSDPA対応エリア外でも、下り最大384kbpsでの通信を利用できる点など、同じHSDPAでデータ定額を提供するイー・モバイルに比べてエリア面ではドコモが有利。ただ料金は、ドコモのほうが高めの設定となっている。
HSDPAのデータ通信は月額1万500円の定額
定額データプランHIGH-SPEEDは、受信最大3.6Mbps、送信最大384kbpsのデータ通信を定額で行える料金プラン。1カ月の利用が50万パケットまでは4200円/月で、50万パケット以上100万パケット未満の利用は、1パケットあたり0.0126円が加算される。100万パケット以上の利用は上限なしで1万500円/月の使い放題となる。
定額データプラン64Kは、送受信最大64kbpsのデータ通信を4200円の定額で利用できる。
利用にあたっては、定額データプランHIGH-SPEEDは月額840円の「mopera U U定額HIGH-SPEEDプラン」か月額630円の「ビジネスmoperaインターネット(HIGH-SPEED)」に、定額データプラン64Kは月額315円の「ビジネスmoperaインターネット(64K)」に加入する必要がある。
また、定額の対象となる通信は、HIGH-SPEED対応機器を接続したPCから、専用のアプリケーションを利用して定額対応のアクセスポイントに接続した場合のパケット通信に限られる。ちなみにこのアクセスポイントでは、利用可能なサービスに一部制限があり、メールの送受信やWebブラウジングなどはほぼ問題なくできるものの、ストリーミング系の動画サービスは利用できないほか、FTPやSSH、Telnetなどは利用不可能。ただしFlashには対応しているので、YouTubeなどFlash動画を利用している場合は視聴可能だという。
そのほかファミリー割引、オフィス割引などの基本使用料の割引や、無料通信分の共有は適用対象外。ファミ割MAX50、オフィス割MAX50、ひとりでも割50、いちねん割引などの割引サービスと組み合わせることもできないので注意が必要だ。
携帯の対応機種は「A2502 HIGH-SPEED」「M2501 HIGH-SPEED」「N904i」「P903iX HIGH-SPEED」「F903iX HIGH-SPEED」「N902iX HIGH-SPEED」「F1100(予定)」「HT1100(予定)」「L704i」。また、FOMAハイスピード対応の通信モジュールを内蔵したソニーのVAIO「type S(予定)」「type T(予定)」、富士通の「FMV-BIBLO LOOX T70XNX」「FMV-BIBLO LOOX U50XNX」でも利用できる(7月18日の記事参照)。
なおNTTドコモでは、定額データプランHIGH-SPEEDの契約者を対象としたキャンペーンを実施。10月22日から2008年1月31日までの期間中に限り、4200円/月で使い放題とする。
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