ドコモも未成年者には「キッズiモードフィルタ」を原則適用──2月から
NTTドコモは1月15日、青少年にiモードを安心・安全に使ってもらうためのアクセス制限サービスを2月から強化すると発表した。他の3キャリア同様、未成年ユーザーの場合は親権者の意向を確認し、不要との申告がなければ原則「キッズiモードフィルタ」を適用する。
NTTドコモは1月5日、携帯電話事業者各社が対応を進めている、未成年者に対するフィルタリングサービスの普及促進策を発表した。2月から、親権者が不要と申告しない限り、未成年者には原則として「キッズiモードフィルタ」を適用する。
現在ドコモでは、アクセス制限サービス(フィルタリングサービス)として「キッズiモードフィルタ」「iモードフィルタ」「時間制限」の3つのサービスを提供している。同社では、これらのサービスを利用することで、18歳未満の利用が禁止されている出会い系サイトなどへのアクセスを制限できるとしており、すでに新規契約者にはアクセス制限サービスの利用意向を確認しているほか、相談窓口として「ドコモあんしんホットライン」を設けたりしている。
サービス名称 | サービス内容 |
---|---|
「キッズiモードフィルタ」 | iモードメニューサイトのみ閲覧が可能。一般サイトの閲覧はできない。 |
「iモードフィルタ」 | iモードメニューサイトのほか、出会い系などの有害サイトを除く一般サイトの閲覧が可能。 |
「時間制限」 | 午後10時から翌朝午前6時までの間、iモードからのサイトのアクセスを制限する。キッズiモードフィルタ、iモードフィルタと組み合わせて利用できる。 |
今回の取り組みでは、新規契約時に確認を取るだけでなく、不要との申し出がないか、iモードフィルタなどのアクセス制限サービスの申し込みがない場合は、原則としてキッズiモードフィルタを適用するように手続き方法を変更する。
具体的には、2月1日以降、20歳未満の未成年者名義で新規にiモードを契約する場合、親権者同意書にアクセス制限サービス不要、もしくはキッズiモードフィルタ以外のアクセス制限サービスの申し込みがなければ、キッズiモードフィルタを利用してもらうようにする。さらに3月3日以降は、20歳以上の成人名義で新規にiモードを契約する場合でも、申込書に未成年者利用確認欄を設け、利用者が18歳未満であるかどうか確認。利用者が18歳未満である場合は、不要との申し出がないか、iモードフィルタなどのアクセス制限サービスの申し込みがない場合は、キッズiモードフィルタを利用してもらうようにする。
またすでに契約中のユーザーにも、アクセス制限サービスの適用範囲を拡大し、18歳未満の未成年者名義で、アクセス制限サービスを利用していない契約者には、利用意向を確認した上で、不要との申し出、もしくは他のサービス利用の申し込みがない場合、8月以降順次キッズiモードフィルタを設定する。未成年者名義でない契約でも、iモード契約があってアクセス制限サービスを利用していないユーザーには、利用者が18歳未満であるかどうかの申し出をしてもらい、不要もしくはアクセス制限サービスの申し込みがなければ、キッズiモードフィルタが適用されるようにする。
ドコモでは、申し込み時に特別な申し出がない限り、原則としてキッズiモードフィルタを適用することで、利用促進とユーザー保護を進めたい考えだ。
なおドコモは、全国の小中画工や高等学校、地域コミュニティなどで開催している「ケータイ安全教室」を2008年度も引き続き実施し、基本的なルールやマナー、アクセス制限サービスの利用方法や迷惑メールの対処方法といったトラブル回避策、ブログ、プロフ、裏サイトなどでの誹謗中傷に関する注意喚起や個人情報保護などについて授業を行う。
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