G'zOne W62CAのオリジナルツール「G'zGEAR」と新キャラ「Eco&EgoG」の秘密:開発陣に聞く「G'zOne W62CA」(2/2 ページ)
新しくスマートに生まれ変わった「G'zOne W62CA」には、外観や機構設計の部分だけでなく、ソフトウェアやユーザーインタフェースにも新たな取り組みが行われている。今回はソフトウェア周りを担当した開発陣に詳しく話を聞いた。
新たに採用されたキャラクター「Eco&EgoG」
もう1のUIという視点から見たG'zOneの変化としては、新キャラクター「Eco&EgoG」の搭載が挙げられる。これはデザインチームからの提案で新たに採用されたものだ。従来のG'zOneシリーズの端末では、本体のイメージがあまりにも強かったため、ペンギンやカツオのような、そこから逸脱するようなキャラクターは入れないほうがいいという考え方があったとカシオ計算機 開発本部 デザインセンター 第四デザイン室の杉岡忍氏は語る。
しかし今回は、G'zGEARのように地球を感じるというコンセプトをふまえ、新しいG'zOneとして何らかのキャラクターを入れてもいいのではないかということになった。そこで、絶滅危惧種に指定されているウエスタンゴリラをキャラクターとして使うことが決まった。
「新しいキャラクターの『Eco&EgoG』は、G'zOneの”G”とゴリラの“G”をかけた名前になっています(笑)。今回はエコなゴリラとより人間に近いエゴなゴリラの2頭が、さまざまなシーンで仲がいいのか悪いのか分からないおもしろさを表現してあります。また、アデリーペンギンは手足こそコミカルに動きますが、関節の数が少なく表現力に限りがありましたが、今回のゴリラは非常に関節数が多く表現力がアップしています。その分、それをどう使いこなすかというところで苦労しました」(杉岡氏)
“エコ”と“エゴ”がつく2頭のゴリラキャラ。エコゴリラは道徳的でエコロジーに対しての意識が高いのに対して、エゴゴリラは非常に怠慢で自分のことしか考えていないようだ。この対照的な性格の駆け引きを使って、この2頭がどういう生活を送っているか、まるで人の生活をのぞき見ているような感覚で、地球環境を考えてもらえるような要素を作り上げた。
「W62CAのスリーク感を表現するのに、このEco&EgoGにおいても、ある意味かわいらしい、心情に訴える、守ってあげたいようなものではなくて、そのキャラクター自体が自立しているキャラクターということを重視しています。絵もイラストチックというよりは、若干擬人化されたような、自分がそこにいても同じことをやるかも、というキャラクターの作りこみをしています」(杉岡氏)
後藤氏は最後に「これまで我々インタフェース担当は、どれだけ使いやすいか、あるいはどれだけ便利かということを切り口に設計してきました。今回は今までと違って、新たに地球を考える、という切り口で新しいツールを作るというチャレンジをしました。それだけに、ユーザーの皆さんにはW62CAを買っていただいて、今を取り巻く環境、地球についても考えていただければいいと思います」と話した。
外観のデザインやハードウェアだけでなく、内蔵ソフトウェアやコンテンツでも、一味も二味も違った展開を見せてくれたG'zOne W62CA。それだけに、開発陣がW62CAに込めた思いも格別なようだ。
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