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スマホ向け無料通話・メッセージアプリの現状を探る(前編)利用者急増中(2/5 ページ)

「LINE」と「Skype」って何が違うの? 今さら聞けないスマホ向け通話・メッセージアプリの最新動向を確認してみた。

“グループ通話”など通話を楽しくする機能が充実の「カカオトーク」


「カカオトーク」

 LINEのように無料通話とテキストメッセージ機能を備え、電話番号による認証が可能で、連絡先をアップロードして友達とマッチングするというアプリは、国内外問わず多く存在する。国内でLINEに次ぐユーザー規模を獲得しているのが「カカオトーク」だ。

 LINEは韓NHNの日本法人であるLINE(旧NHN Japan)が独自に開発したものだが、カカオトークは韓KAKAOが開発してサービスを開始。後に日本上陸を果たしたアプリだ。韓国は日本に先駆けてスマートフォンの普及が始まっていたこともあり、カカオトークのスタートはLINEより古く、韓国ではすでに4000万ユーザー、全世界でも8000万ユーザーを超える会員を獲得している。日本でこそLINEに出遅れる形となったが、2012年10月にヤフーがKAKAOの日本法人に出資して以降、大規模なプロモーションを実施するなどして急速に利用者を増やし、3月24日には1000万ダウンロードを達成している。

カカオトークは5人同時に通話ができるグループ通話や、ボイスチェンジャー機能などを搭載。無料通話がより楽しめる仕組みを備える(写真=左)。トーク機能においても“動くスタンプ”などより高度な表現を取り入れ、エンタテインメント性に力を入れている(写真=右)

 カカオトークの通話機能も、無料通話ができるのは会員同士で、外部への発信はできない。ただ最大5人までの同時通話ができる「グループ通話」機能を備えており、これが大きな特徴となっている。また猫の“Tom”か犬の“Ben”を選んで、声を変えられるボイスチェンジャー機能を搭載するなど、通話をより楽しくする機能に力が込められているのがポイントといえるだろう。

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 カカオトークも元々はテキストによるトーク機能が主体であったことから、こちらもスタンプやグループ機能などの仕組みを取り入れられ、チャットの機能は充実している。特にスタンプは単なる画像だけでなく、“動くスタンプ”や“喋るスタンプ”といった高付加価値のものも提供。表現力が高く、楽しく会話できる仕組みを整えている。

ショップではスタンプや背景のテーマなどを販売。静止画のスタンプは多くが無料だが、動くスタンプなどは有料のものも(写真=左)。日本での展開においてはヤフーが大きく関わっていることもあり、ヤフーが提供する他のアプリとの連携もなされているようだ(写真=右)

 前述のようにカカオトークは韓国で高いシェアを抱えていることから、韓国においてはモバイル・ソーシャルゲームのプラットフォームとしても高い存在感を示している。もちろん日本でも、ゲームを提供する「カカオゲーム」や、LINEの公式アカウントに相当する「Plusカカとも」を用意するなど、プラットフォーム化に向けた動きを進めているようだ。


iOS版「カカオトーク」

Android版「カカオトーク」

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