豪華な材料がズラリと並ぶ「Xperia Z4」 コストの増減を分解リポート:バラして見ずにはいられない(1/4 ページ)
先代の「Xperia Z3」と見分けが付かないほど、限定的なモデルチェンジだった「Xperia Z4」。しかし使われている部品や製造コストにはかなり差があるようだ。
KDDI(au)は6月11日、ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia Z4 SOV31」を発売した。Xperia Z4は人気が高いXperiaシリーズの最新モデルで、2015年夏モデルとしてNTTドコモ、ソフトバンクからも発売されている。
au版Xperia Z4の販売価格は、一括払いで8万4240円(税込、以下同)。先代「Xperia Z3」の価格は7万9920円(発売)で、4000円ほど高くなった。何が価格をアップさせたのか、またコストダウンを図った部分はあるのか、au版Xperia Z4を分解して分かった点をご紹介したい。
分解の過程や、分解して出てくるめぼしい部品はXperia Z3とほぼ同じだ。それは5つの部品に分類できる。タッチパネルと一体化したディスプレイ、ディスプレイを支えるセンターパネル、電子部品を載せる基板類とそれを接続するケーブル、バッテリ、そして背面カバーだ。部品構成はほぼ同じだが、個々の部品や素材にいくらか変化があった。
筐体のカッコよさはそのままに、素材を樹脂に
Xperia Z4のセンターパネルは周囲に樹脂の枠が周回し、さらにステンレスと思われるパネルにはめ合わせられている。一部のアンテナは筺体への埋め込み式だ。
先代Z3の筐体は周囲の枠がアルミ合金製で、樹脂に比べるとコストが10倍以上高かった。iPhoneのアルミ合金製背面パネルは単価が約4500円なので、Z3のアルミ合金製外周枠はそれだけで2000円程度はかかっていたと思われる。樹脂を採用したZ4では、この部分の価格が数百円に下がったと思われる。
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