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楽天モバイルが「700MHz帯」の試験電波を発射 エリアカバー改善への第一歩
楽天モバイルが、LTE(4G)サービス用に割り当てられた700MHz帯において試験電波を発射した。今後、各種検証を経て既存の1.7GHz帯と合わせてLTEサービスに使われる見通しだ。
楽天モバイルは4月30日、LTE(4G)通信用に割り当てられた700MHz帯において、試験電波の発射を開始した。同社では検証の後、速やかに同周波数帯での商用通信サービスの提供を目指す。
モバイル通信において、届きの良い700〜900MHz帯の電波は「プラチナバンド」と呼ばれている。楽天モバイルは2023年10月、総務省から700MHz帯のうち3MHz幅(715〜718MHz/770〜773MHz)の割り当てを受けた。
今回、試験電波の発射を開始したのはこの帯域で、試験の終了後、既存の1.7GHz帯(バンド3)と合わせてLTE通信サービス用に運用される。
なお、同社では2024年内をめどに、関東地方におけるSub-6(6GHz以下の帯域)による5Gエリアを同年1月比で1.6倍まで拡大していく計画だ。
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