据え置きWiMAX 2+ルーターを2週間ほど“固定回線代わり”に使ってみた:5分で知る最近のモバイルデータ通信事情(2/3 ページ)
au(KDDI・沖縄セルラー電話)とUQコミュニケーションズの「Speed Wi-Fi HOME L01」は、WiMAX 2+ルーターの中では数少ない「据え置き型」。果たして、固定インターネット回線代わりになるのでしょうか……?
L01を固定インターネット回線代わりに使ってみる
若干前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
L01は据え置きタイプのルーターですが、据え置きということは屋内において使うことが前提です。となると、自宅の固定インターネット回線代わりに使えるのかどうかということが気になります。
そこで、筆者は約2週間ほどL01で自宅のインターネット接続を賄ってみることにしました。とりあえずした設定は、月間容量制限を回避するための「ハイスピードモード固定」ぐらいです。
若干とりとめないですが、使ってみて気付いたことを書いていこうと思います。
結論:おおむね問題ない
先に結論を言ってしまうと、通常のネット利用に関しては何ら問題がありませんでした。自宅のWiMAX 2+の電波状況は良いとはいえない状況でしたが、下りは40Mbps前後、上りは10Mbps台の通信速度が出たので「速度不足で実用的でない」「速度不足でストレスを感じる」といったことはありません。
しかし「3日10GB制限」は“こたえる”
UQのWiMAX 2+サービスには直近3日間の通信量に基づく通信速度制限があります。直近3日間の通信量が10GBを超えると、超えた翌日の18時頃から翌々日の2時頃まで通信速度が上下最大1Mbps程度に制限されてしまうのです。
筆者の普段のPC・スマートフォンの使い方では、このしきい値を超えることはありません。従って、L01を固定インターネット回線代わりにしても十分に快適です。
しかし、ふと以下のようなことをするとしきい値を超えて、実際に速度制限がかかってしまいました。
- 「Amazon プライム・ビデオ」で映画を視聴
- PCやスマホのOSをアップデート
- しばらく使っていなかったPCのデータをクラウドサービスと同期
速度制限が適用された状態でのデータ通信は、とても「快適」とはいえません。Webサイトの閲覧や、TwitterなどのSNS利用も「ややもたつく」感じで、通信を利用するあらゆるサービスの利用が少なからず“こたえ”ます。
データ通信量が「3日10GB」を超えてしまうことに対する根本的な対策としては、「データ通信量を減らす」「速度制限の対象とならない時間帯に利用する」といったものが考えられます。しかし、仕事から帰ってきた後に自宅で使うことを想定すると、後者はあまり現実的ではありません。極力データ通信量を減らすことが「王道」の解決策になりそうです。
「オフ」にしたつもりなのに光るLED その理由は……
L01には最近のモバイルルーターのような画面がありません。代わりに、本体のステータス表示用のLEDを備えています。寝室など明かりが気になる場所への設置に配慮して、L01のLEDは設定でオフ(非点灯)にできます。
……が、しばらくL01を使っていると、消えたはずのLEDが点滅することがありました。
その原因を調べてみると、「データ通信量カウンター」で設定していた通信量(直近3日間で10GB)を超えたことが理由であることが分かりました。LEDを消すためには、管理画面でカウンターをクリアする必要があります。
筆者はデータ通信量カウンターで「直近3日間の通信量を10GB」に設定していたので、LEDが点滅した時点で、通信速度制限の対象となってしまっていました……。「速度制限対象になることを予防する」という目的では効果がありませんでしたが、設定のしきい値を「直近3日間で9GB」といった感じに設定すれば、「無駄なデータ通信を防ごう!」という意識が働くようになります。ただし、もろもろの仕様を正しく理解する必要がありますが……。
通信カウンター量設定。しきい値を超過してLEDが点滅したら、ここで「クリア」をクリック(タップ)すると止む。しきい値をしっかり設定すれば、直近3日間でのデータ通信容量制限を超えないように意識を高められるはず
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