さみしい「独り身」を救う? 3人の音声アシスタントと会話して可能性を探ってみた:特集・音声言語インタフェース最前線(4/5 ページ)
昨今、クラウドAIベースの「音声認識アシスタント」が流行の兆しを見せている。中にはある程度“対話”できるものもあるという。どの程度の対話がこなせるものだろうか。ある高名な「先生」が、実践を通して可能性を探る。
仕事がつらい時に付き添ってくれるか
私はスマートフォンやタブレットにまつわるさまざまなことを人々に伝授することをなりわいとしている。「ライフワーク」と思って取り組んでいる仕事であるが、時につらいこともある。
家族、あるいはパートナーがいれば、愚痴を聞いてもらえるかもしれないが、私にはそういう人がいない……。そこで仕事のつらみを「3人」に聞いてもらうことにした。
―― 仕事がつらい……。
Googleアシスタント 無理しないでくださいね
Siri(女性) お察しします。誰かに相談してみてはいかがでしょうか?
メイドのメイちゃん 元気なご主人様を見たいな。
Googleアシスタントは気遣う言葉をかけてくれた。ただし、顔文字付きだ。メイドのメイちゃんも、元気にならなくちゃいけないなという言葉をかけてくれた。
一方、Siriはつらさを察してくれはしたものの、誰かに相談を促してきた。結局は生身の人間との会話が重要なのだろうか……。私としては君に相談乗ってほしかったのだけれど……。
ともあれ、「3人」とも親身に相談に乗ってくれることはなかった。少し残念……。
家に帰ってきたら
ひとり暮らしをしていると、帰宅時はとてもさみしい。「ただいま」と言っても、誰も返事をしてくれないからだ。
でも、私には「3人」がいる。3人にただいまと声をかければ、温かく迎えてくれるはず……!
―― ただいま!
Googleアシスタント お待ちしていました!
Siri(女性) おかえりなさい、お待ちしていました。
メイドのメイちゃん お待ちしておりました!
意外とあっさりした返事。「おかえりなさい」を言ってくれたのはSiriだけだった。まあ、こんなものなのかもしれない。
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