「楽天Edy」は対応店舗の多さが魅力 ただしiPhoneで使うには工夫が必要:モバイル決済サービスの使い方(1/2 ページ)
「楽天Edy」は老舗のモバイル決済サービス。コンビニから飲食店まで幅広い店舗で使えるのが魅力だが、iPhoneで使うには工夫が必要だ。楽天Edyの使い方や、メリット、デメリットを解説する。
さまざまな決済サービスが提供されている昨今だが、プリペイド型の電子マネー「楽天Edy」は、おサイフケータイのサービスが始まった当初から対応してきた、老舗のサービスだ。
FeliCaチップを埋め込んだカードやおサイフケータイなどで利用でき、店舗のリーダー/ライターにカードやおサイフケータイをかざすだけで支払える。Edyに対応したキーホルダーやコインなど、さまざまな形状をしたものもある。
楽天Edyはプリペイド型のサービスなので、使うにはお金のチャージが必要だ。チャージはコンビニで現金で、クレジットカードや銀行口座を登録してアプリからなど、さまざまな方法がある。楽天グループのサービスを利用してたまった楽天スーパーポイントをチャージして使うことも可能だ。
実店舗で支払う際は、スマホのFeliCaマークがある部分をレジのリーダー/ライターにかざすだけでいい。スマホの画面ロックを解除したり、アプリを起動したりする必要はなく、電波圏外でも支払える。バッテリーが完全に空になっていたり外れたりしていない限り、スマホに電源が入っていなくても支払える。この辺りはQRコード決済にはないメリットだ。
Apple Payには対応していないので、iPhoneで楽天Edyを使うことはできないが、「パソリ」という個人向けのリーダー/ライターを使ってチャージしたり、残高や利用履歴を確認したりはできる。オートチャージの設定も可能だ。また、「おサイフケータイジャケット」や「wena wrist」といったおサイフケータイ対応機器をiPhoneと接続すると、おサイフケータイのように端末をかざして支払いができる。
一方、Google Payには対応しており、Google Payアプリから楽天Edyを設定したり、Googleアカウントに登録したクレジットカードからチャージができたりもするが、今回はおサイフケータイに対応したAndroidスマホで、サービス提供元が配信している楽天Edyアプリで利用する場合を紹介する。
「楽天Edy」アプリの使い方
「楽天Edy」アプリは、おサイフケータイ用の「楽天Edyアプリ」、Edyカード用の「Edyチャージアプリ」が統合されたものだ(単独のEdyチャージアプリは2019年1月に終了する)。残高や利用履歴の確認、チャージ、他社のポイントやマイルをEdyに交換できる「Edyギフト」、機種変更の手続きなどができる。
アプリをインストールすると、「ポイント設定」で、楽天Edyの利用でたまるポイントサービスに好みのものを設定できる。楽天スーパーポイントはもちろん、ANAのマイレージ、Ponta、Tポイント、ビックカメラやマツモトキヨシのポイントサービスなどを選べる。Edyで200円支払うたびにたまる1ポイントに加え、ポイントサービス分のポイントがたまり、2重にポイントを獲得できる。また、楽天カードなど一部のクレジットカードは、Edyのチャージでもポイントがたまる。使い方によって2重、3重のポイントがたまるのはEdyの魅力だ。
チャージはホーム画面下部の「ポイントチャージ」「チャージ」から行う。ポイントチャージは楽天スーパーポイントからEdyにチャージし、1ポイント=Edy1円分として使える。一方、チャージボタンからは、設定したクレジットカードや銀行口座からのチャージができる。
クレジットカードや銀行口座の登録は、画面中央の「詳細を見る」から可能だ。複数のカードや口座を登録できるが、チャージボタンには1つのチャージ方法しか設定できない。
なお、現金でのチャージは、コンビニなど一部の楽天Edy加盟店のレジで行える。店員にEdyへのチャージをお願いしてチャージ金額を払い、おサイフケータイやカードをリーダー/ライターにかざすとチャージできる。Edyチャージャー(現金入金機)を設置しているお店もある。
多くのコンビニが現金でのチャージに対応しているので、チャージに困ることはないだろう。なお、1回のチャージ金額の上限は2万5000円で、最大で5万円までチャージできる。ただし、新しいクレジットカードを登録した場合、30日間は1日にチャージできる金額の上限が1万円となる。
「チャージ」ボタンからは、設定したクレジットカードや銀行口座からのチャージができる。金額部分をタップすると、1000円から1000円単位で2万5000円までの金額を選べる。設定したパスワードを入力し、「チャージ」をタップすると数秒程度でチャージが完了する
ホーム画面中央部の「詳細を見る」から、チャージ方法やオートチャージの設定が可能。チャージするクレジットカードや銀行口座を登録できる。カードや口座は複数登録が可能だが、チャージボタンから選べるのは1種類のみ。変えたい場合はこの画面から設定し直す必要がある。
クレジットカード、銀行口座、楽天IDからチャージする場合にオートチャージを設定できる。オートチャージにすると、1時間に1回残高を確認し、設定された金額以下となった場合に自動的にチャージが行われる。
支払いは、店舗にあるリーダー/ライターにスマホをかざすだけでよい。アプリを起動する必要はない。楽天Edyに対応しているお店は多いので、スマホを1台だけ持って1日の食事や買い物を楽天Edyで済ますこともできるくらいだ。
機種変更する場合は、楽天Edyアプリのメニューから機種変更の手続きを行う。Edyの残高をサーバに預け、新しい機種で受け取ることができる。楽天会員IDとパスワードを利用すれば、この手続きは無料だ。機種変更の手続きは端末がインターネットにつながっていればできるので、手続きを忘れて機種変更した場合でも旧端末をWi-Fiに接続できれば問題ない。ただし、端末を下取りに出してしまった場合はできなくなるので注意したい。
新端末でEdy残高を受け取る場合も楽天Edyアプリから行う。アプリをダウンロードして起動したら、「機種変更の方」から初期設定を行う。楽天会員IDとパスワードでログインすると、残高を受け取れる。
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