6割が週1回以上キャッシュレス決済を利用 5人中4人は「現金支払いよりも便利」と回答 JCBが調査
ジェーシービーがキャッシュレス決済に関する調査を実施。結果を発表した。回答者の約6割が週1回以上キャッシュレス決済を利用しており、5人中4人は「現金支払いよりも便利」とした。一方、利用をためらう理由上位は「使用可否が不明」「残高の不安」「少額だと嫌がられる気がする」となった。
ジェーシービーは7月18日、キャッシュレス決済に関する調査結果を発表した。調査対象は全国の20~60代の一般消費者1000人と、20~60代の特定職業従事者(コンビニ/居酒屋のレジ業務担当、タクシー運転手)300人で、調査期間は7月3日~7月9日。
一般消費者に現在のキャッシュレス決済の利用頻度を尋ねたところ、1日に4回以上が3.1%、1日に2・3回程度が6.6%、1日に1回程度が10.6%、週に3・4回程度が17.1%、週に1回程度が20.6%となり、約6割が週に1回以上キャッシュレス決済を利用。現金支払いとキャッシュレス決済の利便性について尋ねたところ、80.7%が「キャッシュレス決済の方が便利」と回答した。
キャッシュレス決済の利用者に対して利用をためらった経験があるかどうかを尋ねたところ、65.8%が「経験がある」と回答。理由の上位は「使えるかどうかわからない(32.5%)」「残高が足りるかが心配(31.3%)」「少額だと嫌がられる気がする(28.9%)」となった。
続いて、決済方法が店舗選びにどれだけの影響を与えるかを尋ねたところ、53.5%が会計時にキャッシュレス決済ができない場合「次回以降の来店意欲が下がる」と回答。実際に39.3%が「来店を取りやめた経験がある」と答えた。また、店舗で前の人の現金支払いで時間がかかっていると、70.7%が「イライラすることがある」と回答した。
2019年10月から開始となる「キャッシュレス・消費者還元制度」に伴い、キャッシュレス決済をした場合に「最大ポイント5%還元」となる。この制度の施行後に現金支払いとキャッシュレス決済のどちらで支払うかを尋ねたところ、75.7%が「キャッシュレス決済で支払いたい」という結果になった。
一方、コンビニエンスストア、居酒屋、タクシーで会計業務を行っている担当者にキャッシュレス決済の導入状況を聞いた所、コンビニエンスストアの93.0%、居酒屋の77.0%、タクシーの74.0%が何らかのキャッシュレス決済を導入していると回答した。「一部導入されている」と「導入されていない」という回答者へキャッシュレス決済の必要性について尋ねたところ「キャッシュレス決済があった方がいい」と答えたのは、コンビニエンスストアが83.3%、居酒屋が76.8%、タクシーの運転手は74.5%となり、全ての現場で高い支持があることが判明した。
会計業務を行っている際、一般消費者から取り扱っていないキャッシュレス決済手段について要望を言わたことがあるか聞いたところ、68.7%が「要望を受けたことがある」と回答している。
会計時は現金とキャッシュレス決済どちらが楽かを尋ねたところ、コンビニの81.0%、居酒屋の65.0%、タクシー運転手の64.0%が「現金支払いよりもキャッシュレス決済が楽」と回答。「金額に関係なくキャッシュレス決済を利用して欲しいか」と尋ねたところ、コンビニの79.0%、居酒屋の78.0%、タクシー運転手の76.0が「利用して欲しい」と回答している。
関連記事
小規模サービス業・小売業の7割以上がキャッシュレス決済を導入済み
ラクーンコマースは、7月10日にキャッシュレス決済の導入に関するインターネット調査の結果を発表した。7割以上がキャッシュレス決済を導入しており、導入数が最も多い決済方式はクレジットカードの9割。売上比率は10%未満が約5割と導入効果を特に感じておらず、決済手数料での利益減少や資金繰りに対する不安も多い。コード決済の認知は84.8%、利用経験上位は「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」
MMD研究所は、7月10日に「2019年7月 QRコード決済利用動向調査」の結果を発表した。QRコード決済の認知は84.8%、内容理解は47.6%で、現在も利用しているのは15.6%。利用経験は「PayPay」がトップとなり、次いで「LINE Pay」「楽天ペイ」が上位に。消費者はどれだけキャッシュレスに賛成? 店舗のコード決済導入率は?
MMD研究所は、3月27日に「2019年1月 消費者/個人店経営者から見るキャッシュレス意識調査」レポート結果を公開。店舗側に導入しているキャッシュレス決済は「クレジットカード/デビットカード」が70.8%、「QRコード決済」が30.8%。キャッシュレス化の促進について消費者の57.7%が「賛成」と答えている。使いたいコード決済1位は「PayPay」 働く女性の意識調査
ソフトブレーン・フィールドは、2月12日に「《働く女性》キャッシュレス決済に関する意識調査」の結果について発表。QRコード決済を「実際に利用したことがある」は17.5%、「実際には利用していないが、今後利用してみたい」は32.9%に。利用してみたいQRコード決済は「PayPay」が最多で「LINE Pay」「楽天ペイ」と続いた。コード決済と非接触決済の満足度はどちらが高い? ICT総研が調査
ICT総研は、1月7日に「2019年 モバイルキャッシュレス決済の市場動向調査」の結果を発表した。小額決済での電子マネー利用者は9.2%、スマホのQRコード決済利用者は4.1%となり、比較的高額な買い物ではさらにキャッシュレス決済の利用は減少。よく利用する電子マネーは「Suica」、QRコード決済は「楽天ペイ」となった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.