3キャリアの分離プラン向け「家族割引」を比較 “家族の定義”にも違いあり:携帯料金 A to Z
家族や同居している人同士で同じキャリアの新料金プランを契約すると、月額料金の割引を受けられる。「家族」に該当するグループの中で、対象プランの回線数に応じて割引額が決まる。一方、割引対象となる「家族」の定義はキャリアによって異なる。
家族や同居している人同士で同じキャリアの新料金プランを契約すると、月額料金の割引を受けられる。
割引の仕組みは3社とも似ており、「家族」に該当するグループの中で、対象プランの回線数に応じて割引額が決まる。一方、割引対象となる「家族」の定義がキャリアによって異なる他、新プランの全てが割引対象プランに含まれるかどうかも異なる。3社の違いをあらためて確認した。
NTTドコモの「みんなドコモ割」は同居じゃなくてもOK
NTTドコモは6月1日から「みんなドコモ割」を提供している。新料金プランの「ギガホ」「ギガライト」を契約している際に、対象プランの回線数に応じて、月額料金が500円(税別、以下同)または1000円が割り引かれる。
「ファミリー割引」グループ内で、「2in1」「キッズケータイプラス」「キッズケータイプラン」を除く音声通話が可能なプランの契約回線数が基準になる。2回線だと、ギガホ・ギガライト契約回線の月額料金が500円割引に、3以上の場合は1000円割引になる。
ドコモが示すモデルケースで考えてみる。ファミリー割引グループに父、母、息子、娘の4回線を契約しているとする。このうち息子は「キッズケータイプラス」の回線を契約しているので、カウントの対象外となり、対象回線数は3となる。
そのため、みんなドコモ割での割引額は1000円になる。ただし、父が契約しているのは「カケホーダイプラン(ケータイ)」なので割引対象にはならない。「ギガライト」と「ギガホ」を契約している母と娘の月額料金だけが1000円割引になる。
ファミリー割引としては、2回線から20回線まで申し込め、登録した家族間での国内通話が無料になるのなどの特典を受けられる。対象となるのは、ドコモが定める三親等の範囲と、地方自治体などが発行する「同性とのパートナーシップを証明する書類」を持つ人。離れて暮らす両親や、子どもなども対象に含まれる。支払い口座はそれぞれ別にしても大丈夫だ。
auの「家族割プラス」は基本的に同居家族が対象だが一部例外も
auは2019年10月1日から「家族割プラス」を提供する。こちらもグループに加入している対象プランを契約している回線数に応じて、新プラン契約回線の月額料金を500円または1000円分永年で割り引くサービスだ。
割引の対象となるプランは「新auピタットプラン」「auフラットプラン7プラス」「auデータMAXプラン」の3つ。
カウントのみの対象になるプランは「auピタットプラン(s)/auフラットプラン5(学割専用)/auフラットプラン20/auフラットプラン25 Netflixパック/auフラットプラン30(2019年6月30日受付終了)」および「VKプラン/VKプランS/VKプランM/スーパーカケホ(ケータイ)/カケホ(ケータイ)」と多いが、これらの契約者には「家族割プラス」の割引が適用されない。
例えば、夫が新auピタットプランに、妻がauフラットプラン30に契約している場合、家族割プラスは夫のみに適用され、妻には適用されない。
auの「家族割グループ」は、基本的に同居している家族が対象になる。別姓などの場合には申し込み時に家族関係証明書の提示が必要だ。なお、「auスマートバリュー」に加入している50歳以上の家族については、離れて暮らしていても割引を受けられる。
「家族割プラス スタートキャンペーン」も実施しており、2019年6月1日から9月30日の利用分については、「家族割プラス」「auスマートバリュー」未加入の場合でも、利用料金から月々1000円が割り引かれる。例えば、対象プランに加入している回線数が2であっても、500円割引ではなく1000円割引となる。
ソフトバンクの「みんな家族割+」は大容量のみだが、家族以外の同居も対象に
ソフトバンクが提供している「みんな家族割+」では、同一家族割引グループ内で対象プランに加入している回線数に応じて、「ウルトラギガモンスター+(データ定額 50GB プラス)」と「ウルトラギガモンスター(データ定額 50GB)」の利用回線に割引が適用される。
ドコモやauが提供する割引が1000円上限であるのに対し、こちらは最大2000円だ。ただし、「ミニモンスター(データ定額 ミニモンスター)」や「データ定額スマホデビュー」は対象回線数のカウントに含まれるものの、割引の対象にはならない。なお、「データシェアプラス(子回線)」「家族データシェア」に加入している場合は割引、回線数カウントの対象外となる。
ソフトバンクが定義する同一家族割引グループの対象範囲は広い。親等数の制限はなく、同居だけでなく遠くに暮らす家族も対象になる。また、同居中の恋人やシェアハウスなどで同居する友人なども同一住所が書類で確認できれば対象になる。
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