OPPOが5Gスマホ「Reno3 Pro」をチラ見せ ウォッチやARグラスなど周辺機器も強化:OPPO INNO DAY 2019(1/2 ページ)
OPPOは、12月10日~11日に中国・深センにて「OPPO INNO DAY 2019」を開催した。「OPPOは創業当時から単なる電話メーカーではなかった」とトニー・チェンCEOが話すように、スマートフォンをハブとする周辺機器も拡張する。スマートウォッチ、CPE、ARグラスなども投入する。
OPPOは、12月10日~11日に中国・深センにて「OPPO INNO DAY 2019」を開催した。中国語では「未来科技大会」という名称で、OPPOが事業を展開する世界各国からメディアや関係者を招き、テクノロジー分野での取り組みや今後のビジョンについて説明した。同イベントの中で、今後3年間に、500億人民元(約70億ドル)の研究開発費を投入することを発表。さらに、2020年度の第1四半期に発売するスマートデバイスも発表した。
今後3年間で研究開発費として約70億ドルを投資
オープニングの基調講演には、OPPOの創業者でCEOのトニー・チェン氏が登壇した。チェン氏が、このようにメディアが集まるイベントに登場するのは7年ぶりとのこと。タイムスケジュールでは10分間と案内されていたが、明るい表情で冗舌に語り、大幅に時間を延長した。
今回のINNO DAYは、2018年に社内向けのテクノロジーイベントと開催したものを改称して、規模を大きくしたものだという。テーマは「Create Beyond Boundaries」(中国語は「共創万物互融新生態」)だったが、中国語で講演したチェン氏は「万物互融」という言葉を強調し、「融合」という言葉も多用していた。5GやAIが普及する中で、「インテリジェント・コネクティビティが手に届きつつある。OPPOは接続という概念が単なる基盤であり、いろいろなものを融合させていくことが未来につながると考えている」と語った。
また、「OPPOは創業当時から単なる電話メーカーではなかった。OPPOによってスマートフォンはさまざまなテクノロジーサービスを提供するゲートウェイにすぎない」と語り、ハードウェア以外の、システムやソフトウェア、サービスにも力を入れていることをアピールした。
OPPOの2019年の研究開発費は100億人民元(約14億ドル)だったそうだが、今後3年間で500億人民元(約70億ドル)を投入。ハードウェア、ソフトウェア、システムの中核技術や、5Gや6G、AI、AR、ビッグデータなどの先進技術を開発していくことを発表した。
ディスプレイの下にインカメラを埋め込む技術も披露
続いて、OPPOのバイスプレジデント兼OPPO研究所所長のレヴィン・リュウ氏が登壇。インテリジェント・コネクティビティ時代のOPPOの展望を語った。「テクノロジーとサービスの集約が必須となりつつある中、OPPOは機器、データ、コンピューティング、サービス、シナリオの5つの領域をカバーするテクノロジー統合モデルを構築する」と、指針を明らかにした。
リュウ氏の講演の中では、OPPOが近く発売予定の新しいデバイスも紹介された。OPPOは2019年に欧州で5Gのスマートフォンを発売したが、それに続き、グローバルで「OPPO Reno3 Pro」を発売することを発表した。スクリーンに製品画像が映し出されたが、搭載される機能やスペックへの言及はなかった。しかし、中国で人気のSNS「Weibo(微博)」をチェックすると、Snapdragon 765Gを搭載し、厚さが7.7mmであることなど、一部スペックが公開されていた。12月26日に杭州で正式な発表会が開催される予定だ。
なお、イベント後、OPPO本社内のエキシビションルームのような場所に案内された。そこには「OPPO Reno3 Pro」はなかったが、OPPOが2019年の6月にMWC上海で発表した「Under Screen Camera」を搭載するプロトタイプを展示。ディスプレイの下にインカメラを格納し、ノッチもピンホールもなく、カメラのレンズは見えないが、ちゃんと自撮りができるというもの。また、同モデルはUSBポートもスピーカーもなく、ワイヤレスで充電し、本体から音が鳴る仕組みになっていた。
筆者が「Weibo」から得た情報から判断すると、OPPO Reno3 ProにUnder Screen Cameraが搭載されることはなさそうだが、2020年に発売される5Gスマホで採用される可能性は高いだろう。
関連記事
OPPOが5Gスマホ「Reno 5G」で下り1.7Gbpsの通信に成功 ARグラスも参考展示
楽天のイベントにOPPOが出展し、「Reno 5G」を使った5G通信を実演。基地局シミュレーターと有線接続し、下り最大1.72Gbpsの速度を出していた。見るだけでさまざまな情報を取得できるARグラスも参考展示している。驚きの価格を実現した「OPPO Reno A」 “余裕のスマホ”で日本市場を攻める
オッポジャパンが、新たなSIMロックフリースマートフォン「Reno A」を発表した。特筆すべきは、防水、FeliCa、Snapdragon 710、6GBメモリといったスペックながら、3万5800円(税別)という価格を実現したこと。指原莉乃さんを起用したテレビCMもスタートする。OPPOが「6つの約束」 2019年に10倍ズームスマホやFeliCa対応スマホを投入
OPPO Japanが3月18日、2019年の日本市場での戦略について発表。トウ・ウシン社長が、「日本のお客さまとのお約束」と題して、6つの約束を発表した。10倍ハイブリッドズーム対応スマホや、FeliCa/防水対応スマホを2019年に日本で投入する。Huaweiと真っ向勝負のOPPO 「Reno」の投入で“カメラと技術”をアピール
ハイブリッド10倍ズーム対応のカメラを搭載した「Reno 10x Zoom」や、同モデルの5G版「Reno 5G」をいち早く投入するなど、OPPOの動きが活発だ。OPPOはRenoシリーズで、ライバルのHuaweiに真っ向勝負を挑む。ディスプレイ埋め込みのインカメラや、滝のように流れるディスプレイにも注目だ。OPPOが「Reno 10x Zoom」を日本に投入する狙い キャリア向け5Gスマホにも意欲
オッポジャパンが、最新スマートフォン「Reno 10x Zoom」を7月12日に発売する。収納式のインカメラや10倍のハイブリッドズームが大きな特徴。同社はどんな狙いでReno 10x Zoomを投入し、今後は日本市場をどう攻めていくのか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.