発色が鮮やかでHDRも見事 「Galaxy Note10+」のカメラは“印象派”だ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/4 ページ)
「Galaxy Note10+」は、超広角+広角+望遠カメラを搭載。Galaxy S10+と同等かと思いきや、微妙に進化していたのである。特に肌色の発色やHDRの効きが見事。印象に残る写真を撮れる。
Galaxyのデカいやつ……というとアレだけど、6.8型で1440×3040ピクセルというデカいモニターを持ち、Sペンを内蔵したハイエンドモデルが「Galaxy Note10+」。Galaxy Foldの「開いてみたら7.3型」に比べれば負けるけど、まあそれはFoldが普通じゃないだけなので気にしない。
でもモニターのクオリティーとかSペンの使い勝手とかはここではスルーしてカメラの話。Galaxy S10+と同等かと思いきや、微妙に進化していたのである。スマホカメラとしてはトップクラスだったGalaxy S10+がどこまで進化したか。
きっちり2倍ずつになっているトリプルカメラ
Note10+のカメラは3つ。基本構成はS10+と同じで、超広角と広角と望遠。さらにTOFカメラ(これは深度、つまり被写体との距離を測るためのものなので取りあえずは気にしない)。
超広角カメラは1600万画素で35mm判換算の13mm相当。絞り値はF2.2。カタログには「視野角:約123度」と書いてあるけど、カメラの世界では視野角ではなく「画角」という。本稿では全部「画角」でいきます。
広角カメラは1200万画素で35mm判換算の26mm相当。画角は約77度。絞り値はF1.5と2.4の2段切替え。これはS10+と同じだ。
望遠カメラは1200万画素で35mm判換算の52mm相当。画角は約45度。絞り値はF2.1。ここが変わった。S10+はF2.4だったので、ちょいとだけ明るくなったのだ。
広角カメラと望遠カメラには光学式手ブレ補正を搭載している。
実はこの3つの構成、広角カメラを1xとすると、0.5x→1x→2xときれいに2倍ずつ上がっている。iPhone 11 Proもそうだけど、先に発売されたのはGalaxy S10+の方だ。
ではこのカメラであれこれ撮ってみたい。
何といっても面白いのがこれ。ベストショット機能。自動的に水平を合わせ、構図をガイドしてくれることがある。気になる人は無視すればいいんだけど、おおむね悪くない感じにガイドしてくれるので、撮り慣れてない人や、ちょっと細かいことを気にしている時間ないときなんかにお任せするといい。構図によっては出ないこともある(どんな被写体を撮ろうとしているか、判断できないときは表示されないのだろう)。
で、写りはすごくいい。わざとらしいといえばわざとらしいのだけど、空の青さ、適度な階調、鮮やかさ、その辺のバランスがすごくよくできていて感心する。
望遠や広角はそれぞれのボタン(木の数で表現されてる)をタップすれば切り替わる。まずは2倍の望遠。
さらに望遠。デジタルズームで5x。これが実によくできているというか、デジタルズーム使用時の処理がうまい。等倍で見ると分かるけど、そこまで大きく使わないなら気付かれないんじゃないかというレベルだ。
そして超広角。今のところ、13mm相当の超広角カメラを搭載しているのはGalaxy S10/Note10とiPhone 11シリーズだけだ。
この状態でもゆがみは気にならないが、保存オプションに「超広角形状補正」(なんか大げさな名前。普通に「ゆがみ補正」でいいのに)のオンオフがついた。
ソニーが「Xperia 1」で付けたから対抗したのかも、と思わないでもないけど、補正オフでも気にならない。補正をオンにすると、わずかに湾曲していた周辺部が真っすぐになる。
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