5Gでどんなビジネスが生まれる? 「DOCOMO Open House 2020」で見られるソリューション:DOCOMO Open House 2020(2/2 ページ)
「DOCOMO Open House 2020」では、幅広いパートナー企業と「協創」したさまざまな取り組みが数多く紹介されている。ドコモが考えている5G時代の新しいビジネスやサービスの中から一部を紹介しよう。警備、ゴルフ、教育、広告、漁業、医療のソリューションを見てきた。
カメラで人を認識しマッチした広告を表示
NTTテクノクロスは、ドコモ画像認識エンジンを用いて、カメラに写る人の性別、年齢、笑顔の度合い、人数などを把握し、適切な広告を自動で切り替えて表示するインタラクティブなサイネージを展示している。
サイネージの前に立つと、年齢や性別を判別し、お店(ラーメン店)を提案する。認識、提案は素早く、待たされた感じがなかった。ちなみに、女性と判断されるとハンバーガー店が提案された。割り込み配信も可能で、災害時に情報を発信するインフラとしても活用できるという。
水中ドローンで養殖場を遠隔監視
東京大学中尾研究室は、ドコモの5Gと海中ドローンを使った漁場の監視システムを展示している。
例えばカキの養殖場だと、生育の確認をするためには、いかだを海中から水上に持ち上げて確認する必要があり、非常に手間とコストがかかるという。水中ドローンを使うことでコストを抑えながら、遠隔で状況を常時観測できるようになり、労働者の負担軽減になる。5Gによって水中の様子を高精細な映像として送れるようになり、水中ドローンもタイムラグなく操作できるようになる。
移動手術室のトラックも展示
5Gの超高速通信、低遅延を活用し、高い水準で安全な治療が受けられる遠隔手術支援システム「Mobile SCOT(Smart Cyber Operating Theater)」のコンセプトカーが展示されている。従来は手術室の移動車は模型が多かったが、今回は実物大の20tトラックに手術室を再現して展示している。
Mobile SCOTは、高精細な4K映像を経験豊富な専門医師に送り、専門医師が管制塔として手術全体を監視。5Gにより、専門医師が現場にいなくても、執刀医に助言を与えることで高度な医療を受けられるようにするシステムだ。経験の浅い若手医師のサポートや災害地での医療に役立つと期待されている。
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