ゲーミングスマホは外観がどんどん派手に 「Black Shark 2 Pro」の「Gulf Blue」が斬新:山根康宏の海外モバイル探訪記
ゲーミングスマートフォンといえば、派手なカラーが特徴。Xiaomi関連会社のBlack Sharkが手掛けるゲーミングスマホの新機種「Black Shark 2 Pro」が登場。ブルーのボディーに、オレンジの色を加えた大胆なカラーリング「Gulf Blue」が斬新です。
ASUSの「ROG Phone」シリーズに代表されるゲーミングスマートフォンが、複数のメーカーから出てきています。ゲーミングスマートフォンという定義は漠然としていますが、ハイスペックなCPU、高速表示可能なディスプレイ、本体側面に追加されたタッチセンサーなどを搭載。さらに本体カラーもブラックを基調に派手なライティングを追加するなど、いわゆるゲーミングPCのコンセプトをそのまま小型化したようなデザインを採用しています。
ゲーミングPCといえば、Razerが有名ですが、同社の「ブラック&グリーン」のカラーリングを見るだけで「ゲーミング関連製品」が思い浮かぶ人も多いはず。Xiaomi関連会社のBlack Sharkが手掛けるゲーミングスマートフォンも、2018年4月登場の初代モデルは同じカラーリングをしていました。
そのBlack SharkはQualcommのプロセッサ(Snapdragon)の高速化に合わせるように、ほぼ半年おきにモデルチェンジを繰り返しています。2019年7月に発表された「Black Shark Pro 2 Pro」は4世代目のモデルで、Snapdragon 855+にメインメモリ12GB+内蔵ストレージ256GB(最大構成)という強力なスペックを誇ります。価格は8GB+128GBモデルが599ドル(約6万3000円)、12GB+256GBモデルが699ドル(約7万3000円)と、Xiaomi系らしくリーズナブルです。
このBlack Shark 2 Proは本体カラーが3色で登場。Razer系の「Shadow Black」、前モデル「Black Shark 2」から追加されている薄いブルー系の色をアレンジした「Iceberg Grey」は、いかにもゲーミングスマートフォンという印象を受けます。そしてブルーのボディーに、オレンジの色を加えた大胆なカラーリング「Gulf Blue」は、これまでのゲーミングスマートフォンとは若干方向性を変えた色合いが特徴です。
Gulf Blueをそのまま訳すると「湾青」となります。しかしGulfを固有名詞と捉えると、中東のペルシャ湾を指します。つまりGulfu Blueとは「ペルシャ湾の青い海と、そこに沈む夕日」をイメージした色なのかもしれません。海の青さと、夕日のオレンジ、この色を組み合わせたようです。
ゲーミングスマートフォンへのこの配色は、ゲーム用というよりもファッションとしてBlack Shark 2 Proを持ってほしい、という考えがあるのかもしれません。例えばRazerは帽子やパーカ、バッグなどファッションアイテムも出しており、自らを「Lifestyle brand for gamers」と呼んでいます。ゲーミングスマートフォンもスペック競争だけでは新製品を頻繁に追加しなくてはなりませんし、旧モデルが見向きもされなくなってしまいます。しかしファッション系として売り出すなら、世代が1つか2つ古くなってもスペックは強力ですし、日常的な利用は全く問題ありません。
ゲーミングスマートフォンは一般的なスマートフォンとデザイン仕上げも異なりますが、全ての人が同じ形のスマートフォンを求めているわけではありません。SF映画に出てくるような、ちょっと近未来を感じられるデザインのスマートフォンが欲しい人にもゲーミングスマートフォンは向いています。
Black Sharkシリーズは日本では新興メーカーのTAKUMI JAPANから歴代モデルがいくつか発売されました。Xiaomiが日本に上陸したことで、Black Sharkの扱いがどうなるかは分かりませんが、ハイスペックかつ特徴的なデザインを持ち、さらに価格もリーズナブルなBlack Shark 2 Proもぜひ日本で販売してほしいものです。
関連記事
Xiaomi系ゲーミングスマホ「Black Shark 2」日本上陸 バンド最適化+技適取得で10万円弱
TAKUMI JAPANが、Xiaomi(シャオミ)が出資するゲーミングスマートフォンメーカー「Black Shark」の最新モデルを発売する。モバイル通信の周波数帯を日本向けに最適化した上で、日本国内で使う上で必要な各種認証を取得。予約購入したユーザーには先着で専用ゲームパットとプロテクターケース(計1万5000円相当)をプレゼントする。【更新】Xiaomi系ゲーミングスマホ「Black Shark2」日本モデルに廉価版 “6GB+128GB”で4万9800円
TAKUMI JAPANが国内販売するSnapdragon 855搭載ゲーミングスマホ「Black Shark2」に、メインメモリとストレージ容量を半分に抑えた廉価版が登場。価格は従来モデルのほぼ半額の4万9800円だ。元FREETELの増田氏とタッグ Blacksharkが日本のSIMフリー市場に参入する狙い
Xiaomiが出資するBlacksharkのスマートフォン「Black Shark2」が日本で発売。メモリ6GB、ストレージ128GB版は、4万9800円(税別)という価格を打ち出した。ハイエンド機の割合が少ない日本のSIMフリー市場に、なぜBlacksharkは参入したのか?「ROG Phone II」を試す モンスター級スペックでゲームを長時間楽しめる
ASUSのゲーミングスマホ「ROG Phone II」を一足先にお借りして試すことができた。前モデルよりもディスプレイが縦長になり、リフレッシュレートが120Hzに進化。圧倒的なハイスペックで現状のどんなゲームも熱を気にせず快適に楽しめるという印象だった。圧倒的なスペックを持つゲーミングスマホ「Red Magic 3」が日本にも上陸(※ただし技適なし)
ZTEの関連会社であるNubiaが4月に発表したゲーミングスマートフォン「Red Magic 3」が発売。ZTEも2019年に入りSnapdragon 855搭載のハイエンドフォン「Axon 10 Pro」を発表していますが、Red Magic 3はそれをはるかに超えるハイパフォーマンスなスマートフォンです。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.