Huaweiの最新フラグシップ「P40 Pro」のデザインを「P30 Pro」と比べてみる:山根康宏の海外モバイル探訪記
Huaweiの春のフラグシップモデルであるP40シリーズは3モデルあります。P40シリーズはカメラ部分がレンズやフラッシュなどを2列に並べ、独立させたデザインとなりました。前年のフラグシップカメラフォンであるP30シリーズと見た目は大きく変わっています。
Huaweiの春のフラグシップモデルであるP40シリーズは3モデルあり、「P40」と「P40 Pro」は4月から海外で既に販売されています。最上位モデルの「P40 Pro+」は10倍ペリスコープカメラを含む5眼カメラのパワフルモデルで6月に発売される予定です。
P40シリーズはカメラ部分がレンズやフラッシュなどを2列に並べ、独立させたデザインとなりました。前年のフラグシップカメラフォンであるP30シリーズと見た目は大きく変わっています。ではどのように変わったのか? 現在販売されている2つのモデルのうち、上位モデルのP40 Proと日本でも発売された「P30 Pro」と比較をしてみました。
P40 Proは6.58型(1200×2640ピクセル)、P30 Proは6.47型(1080×2340ピクセル)のディスプレイを搭載しています。最近のスマートフォンは横方向が1080ピクセルのモデルが大半ですが、P40 Proは縦横ともにピクセル数を高めています。本体サイズはP40 Proが 72.6(幅)×158.2(高さ)×8.95(奥行き)mm、P30 Proが73.4(幅)×158(高さ)×8.41(奥行き)mmと、実はP40 Proの方がスリム。P40 Proは上下方向にもディスプレイが目いっぱい広がっているため、見た目もより細長く見えます。
カメラ周りのデザインは大きく異なり、P40 Proの方が高性能なカメラを搭載している感じがしますね。この長方形の上にカメラを乗せるデザインは最近のトレンド。P40 Proはここに「LEICA」のロゴも入れているため、性能はもちろんですが見た目でも高性能感を味わえそうです。なお、カメラスペックはP40 Proが5000万画素+4000万画素+1200万画素+ToF、P30 Proが4000万画素+2000万画素+800万画素+ToF。カメラスペックそのものも高まっているため、レンズ部分も大きくなっているわけです。
ところで、P40 Proのディスプレイは業界初という「Quad-Curve Overflow Display」を採用しており、左右だけではなく上下部分もディスプレイが曲がって側面に達しています。このデザインはSamsung Electronicsが左右を曲げた「Dual Edge Screen」を市場に投入して以来、今では多くのメーカーが追従しています。P30 Proも左右を曲げたディスプレイでした。P40 Proは本体の4辺全てがディスプレイで覆われているため、ベゼル幅はさらに狭くなっています。そしてこの曲面形状により、上下からのスワイプ操作もよりスムーズに行えます。
今回比較したのはP40 Proのグローバルモデル「Silver Frost」。P30 Proと大きく異なるのは背面の処理で、表面はつやを抑えつつ光の当たり具合で表情が変わる複雑な仕上げとなっています。しかも指紋が付きにくいため、ケースを付けずに使っても背面の指紋汚れが気になりません。
さて、P30 Proからのデザイン上の変更点・進化点は「カメラ周り」「ディスプレイ4辺」「背面処理」だけではなく、インカメラも変わりました。P40 Proは3200万画素に加えToFを加えたデュアルカメラをディスプレイ左上に埋め込むパンチホールデザインを採用しています。インカメラでもボケのある写真が容易に撮影でき、また顔認証にも強くなりました。
とはいえ、この横に長いインカメラはちょっと存在感が気になります。そこで、同じく前面にデュアルカメラを搭載する「Galaxy S10+」と比較してみました。Galaxy S10+は1000万画素+ToF(800万画素)の組み合わせです。両者を比べるとP40 Proの方がカメラ部分は横方向に倍程度大きくなっています。カメラ画質を高めた結果なのでしょうが、やや大きさが目立つかもしれません。
続いて、アウトカメラ部分のデザインも比較してみました。日本ではGalaxy S20 5Gが同じような形をしていますが、Galaxy S20 5Gは3眼カメラでペリスコープレンズもないため、カメラ部分は小さいのです。比較するならシリーズ最上位モデルの「Galaxy S20 Ultra」が適しています。
P40シリーズの日本への投入は現時点では未定です。5倍望遠のペリスコープカメラは新世代のものとなり、カメラスペックはP30 Proを大きく上回っています。5Gにも対応していることからキャリア経由での販売にも期待したいところです。
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