カメラが進化し5Gモデルも登場 しかしGoogleアプリは非搭載――「HUAWEI Mate 30」シリーズ詳報(1/4 ページ)
Huaweiが新たなフラグシップスマートフォン「Mate 30」シリーズを発表した。新型プロセッサ「Kirin 990」を搭載し、カメラ機能も強化されているが、気になる点もある。詳報をお伝えする。
Huaweiは9月19日(中央ヨーロッパ夏時間)、ドイツ・ミュンヘンで開催したプレスイベントで最新フラッグシップスマートフォン「HUAWEI Mate 30」シリーズを発表した。
今回発表されたのは「HUAWEI Mate 30」「HUAWEI Mate 30 Pro」「PORSCHE DESIGN HUAWEI Mate 30 RS」の3モデルで、いずれも9月に発表されたばかりの最新プロセッサ「Kirin 990」を搭載し、従来モデルに引き続きLeica(ライカ)監修のカメラを備えている。
この記事では、3機種のうち、Mate 30 ProとMate 30について詳報する。
OSはAndroid 10ベース しかし展示機にGoogleアプリは未搭載
Mate 30シリーズのOSには、Android 10をベースとするHuawei独自の「EMUI 10」が採用されている。しかし、ハンズオン会場に展示された端末には「Google Playストア」や「Googleマップ」「Gmail」といったのGoogleアプリはインストールされていなかった。
Huaweiとその子会社・関連会社は現在、米商務省産業安全局(BIS)の「エンティティリスト」に登録されている。米国の企業であるGoogleは、自社のアプリやサービスをHuaweiの新しい端末に提供できないのが実情だ。
Huaweiに対する米商務省の「禁輸措置」には猶予期間が設けられており、現時点では11月まで延長されたと報じられている。
しかし、この猶予措置は5月16日(米国時間)までに発売された機種が対象。それ以降に発売する端末ではGoogleのサービスを利用できなくなる可能性が高いことはかねて指摘されていた。
新たに発表され、未発売であるMate 30シリーズは当然に猶予措置の対処外となる。そのため、OS自体はオープンソースで規制対象とならないAndroidを搭載するものの、Googleアプリと関連APIをまとめたパッケージである「GMS(Googleモバイルサービス)はプリインストールできないという状況にあるようだ。
発表会では、この件に関して詳しい言及はなかった。代わりに、Huawei独自の「Huawei Mobile Service(HMS)」に注力することが強調された。
ベゼルの見えない曲面ディスプレイを備えるMate 30 Pro
Mate 30とMate 30 Proのデザインは共通している。背面に円形のカメラ部があり、Mate 30 Proはそこに4つのレンズやセンサーを搭載している。意匠は、実際のカメラを模したものだという。
Mate 30は6.62型(1080×2340ピクセル)、Mate 30 Proは6.53型(1176×2400ピクセル)の有機ELディスプレイを搭載しているが、Mate 30 Proは、ディスプレイの左右端にカーブを施し、ベゼルが見えない「Horizon Display」を初めて採用している。
これに伴い、エッジ部をダブルタップして音量を調節できるバーを表示し、そこをスワイプして音量を調節できる機能も追加。インカメラでセルフィーを撮る際には、エッジに表示された白い線をタップして撮影することもできる。
ボディーカラーは、Space Silver、Emerald Green、Cosmic Purple、Blackの4色に、ヴィーガンレザー(人工皮革)を用いたOrange、Forest Greenを加えた6色が用意される。
防水・防塵(じん)性能は、Mate 30 ProがIP68等級、Mate 30はIP53等級に対応している。
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