アイロボット「ルンバ」にAI機能が追加 「ソファの周りのみ掃除」「夕食後に掃除」などが可能に
ロボット掃除機ルンバなどを開発するアイロボットが26日、「史上最大」と銘打ったソフトウェアアップデートを発表。個人のライフスタイルに合わせたパーソナライズされた清掃体験を提供するという。アップデートは26日から順次配信される。
ロボット掃除機ルンバなどを開発するアイロボットが26日、「史上最大」と銘打ったソフトウェアアップデート「iRobot Geniusホームインテリジェンス」を発表した。個人のライフスタイルに合わせたパーソナライズされた清掃体験を提供するという。アップデートは26日から順次配信される。さらに今後、3カ月ごとにアップデートを配信していくという。
アイロボットは創業30周年を迎えるロボット掃除機の最大手。ロボットの累計販売台数は世界で3000万台を超え、スマートフォンアプリと連携するコネクテッドデバイスとしてのロボットは690万台を販売している。
日本ではロボット掃除機カテゴリーでシェア77.1%、掃除機カテゴリーでも「継続して10%以上」(アイロボットジャパン代表執行役員社長の挽野元氏)のシェアで、最新データでは11.1%のシェアとなっているそうだ。ルンバとブラーバの世帯普及率は6.6%で、2023年に普及率10%を目指す。
今回のアップデートが配信されるのは、同社のロボット掃除機「ルンバ」、床拭きロボット「ブラーバ」の無線LAN対応製品で、「どこ(Where)を、いつ(When)、どうやって (How)掃除するか」をパーソナライズして提供する。これによって、細かい掃除や突発的な汚れまでロボットが掃除してくれるという。
「どこ(Where)」では、業界初という物体認識清掃、部分清掃エリアの認識機能によって、掃除する場所を検出。ロボットAIの機械学習によってソファやテーブル、イスといった特定の家具を自動検出。「ソファの周りを掃除する」というピンポイントの清掃が可能になった。清掃エリアをアプリ上で手動設定することも可能で、汚れやすいところだけを部分的に清掃でき、毎回部屋全体を掃除しなくても済む。「進入禁止エリア」と組み合わせることで、より柔軟なコントロールが可能だ。
「いつ(When)」では、お気に入り機能を搭載。複数の清掃パターンに名前を付けて、掃除する場所を簡単に設定できる。「夕食後」をお気に入り登録して、ダイニングテーブルとキッチンを洗濯しておけば、「夕食後」を指定するだけで設定した周辺をルンバで掃除して、最後にブラーバで拭き掃除する、という使い方ができる。
スケジュールの提案機能もあり、「金曜日の夜にリビングを掃除する」「日曜日の夕食後にダイニングとキッチンに掃除機をかける」といったパターンを検出し、清掃スケジュールに追加するようアプリ上で提案してくれる。また、ホームIoT機器やアプリと連動して、「家から離れたらブラーバを起動する」といった設定も可能。現在、国内では子供の見守り・家族の位置共有アプリである「Life360」と連携しており、スマートフォンの位置情報で判断するという。
「どうやって(How)」では、毎回の清掃で学習を重ねてよりパーソナライズされた清掃方法を判断できるようになっており、配線の多い箇所で毎回ロボットが停止しているなら、そのエリアを進入禁止に設定するよう提案する、といった具合。位置情報とその地域の季節に適して判断し、花粉やアレルギーの季節、ペットの換毛期なども知らせて、清掃頻度の提案も行ってくれる。
こうした新しいiRobot Geniusの設定は、デザインを一新したiRobot HOMEアプリから操作ができる。GoogleアシスタントやAmazon Alexaなどのスマートスピーカー経由での音声コントロールも可能だ。
現在の新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増え、家事負担が増加していると挽野社長は指摘。その中でも掃除の負担は重く、今回のアップデートで、「掃除は本当に(ロボットに)任せられる時代になる」とアピールする。
iRobot Geniusのアップデートは今後2週間をめどに自動で配信される。iOS搭載端末であれば、iRobot HOMEアプリをApp Storeからインストールすることで、26日から利用可能になる。
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