レビュー

「Pixel 5」と「iPhone 12」のカメラを徹底比較 画作りの方向性が違って面白い結果に荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/5 ページ)

「Pixel 5」と「iPhone 12」はどちらも広角と超広角のカメラを搭載している。Googleはいち早く「コンピュテーショナルフォトグラフィ」を提唱しており、Appleもこの点に注力している。ではこれら2機種のカメラ画質はどう違うのだろうか?

ポートレート対決はiPhone 12に軍配か


Pixel 5のポートレートモードで自撮りしているの図

 続いて人物。まずは通常のカメラモードで。iPhone 12の方が顔色がちょっと明るくて肌の色もいい。差は微妙だけど、全体にiPhone 12の方がクリアな感じだ。


Pixel 5で人物

iPhone 12で人物

 逆光時だとより分かりやすい。Pixel 5はHDRが働いて空もあまり白飛びしていないけど、顔が暗い。iPhone 12は全体に明るくなりシャドー部も持ち上げて顔がちょっと明るく補正されている。


Pixel 5で逆光人物撮影。顔が暗いのが気になる

iPhone 12で逆光人物撮影。顔がちょっと明るく補正されている

 素直に、iPhone 12は人物撮影に力を入れてきたんだなあって感じだ。Pixel 5ももうちょっと顔に合わせてくればよかったのにとは思う。

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 ポートレートモード時はPixel 5はちょっと望遠になる。撮影場所は同じだ。背景はPixel 5の方が大きくボケたがiPhone 12も設定によってもうちょっとボケさせられる(どちらもデフォルトの状態で撮影)。


Pixel 5はポートレートモード時は少し望遠になる

iPhone 12は通常時と同じ画角でポートレートモードに

 さて、ポートレートモードといえば、みんな気になる「ストロー問題」。気になるよね。

 まずはどちらもうまくいった方。よく見ると、Pixel 5の方が処理がうまい。これは似た構図になるよう、Pixel 5の方は少し近づいて撮っている。


Pixel 5で飲み物とストロー

iPhone 12で飲み物とストロー

 次はストローが細くて、iPhone 12はダメだったけど、Pixel 5はうまくいったシーン。


Pixel 5では、アングルや背景を変えてみても結構正確にストローを認識した

iPhone 12はストローの細さや背景によってうまく認識してくれないことがある。

 まあストローのヒット率ではPixel 5の圧勝ってことでいいんじゃなかろうか。ついでに言えば、Pixel 5の方が被写体がかなり近くてもポートレートモードで背景ぼかしを使えるってのもよさ、というかiPhoneに足りないところだ。

 自撮りのポートレートモードも見ていこう。


Pixel 5のポートレートモードで自撮り

iPhone 12のポートレートモードで自撮り

 最後はポートレートモードじゃない通常の自撮り。こちらはちょっと意地悪して、日陰での撮影にしてみた。

 iPhone 12は背景が白くトンでも肌をちゃんと描写しようとする。Pixel 5は非常にナチュラルといえば聞こえがいいのだけど、自撮り時は顔を明るく肌も青っぽくならないよう処理してほしかったかな。


Pixel 5で自撮り。顔がちょっと暗くて顔色もややイマイチ

iPhone 12で自撮り。背景は白くトんでも顔は明るく

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