レビュー

「iPhone 12 mini」と「iPhone SE」を徹底比較 小型iPhoneはどちらを選べばいい?(2/3 ページ)

コンパクトiPhone利用者にとって待望の「iPhone 12 mini」が登場。ただ、新型コロナの影響下ではマスク装着時も便利な指紋認証センサー搭載で低価格な「iPhone SE」も魅力的。どちらを買うべきか検証してみた。

カメラは12 miniの超広角とナイトモードが便利、だがSEも十分使える

 iPhone 12 miniは広角と超広角の1200万画素デュアルカメラを搭載。さらに、両方のカメラともナイトモードに対応。ダイナミックな風景や室内を広く撮れる上に、暗い室内や夜景も手持ちのロングシャッターで明るく撮影できます。また、今後どこまで一般化するかは不透明ですが、Dolby VisionのHDR動画も撮影できます。

iPhone 12 miniは広角と超広角、2つのカメラを搭載(写真=左)、iPhone SEは標準の広角カメラのみ搭載(写真=右)

 iPhone SEの1200万画素カメラも、日中屋外の画質は12 miniとそこまで変わらず、ある程度高感度で多くの人は不満を持たないレベルにあります。ただ、日常のカメラ撮影が多いなら12 miniを選んだ方が満足できるでしょう。


iPhone 12 miniの広角で撮影

iPhone SEで撮影。日中屋外での画質はさほど変わらない

iPhone 12 miniは超広角カメラを搭載。近距離から広い範囲を撮影できる

iPhone 12 miniの広角ナイトモードで撮影。肉眼ではよく見えない右奥のビルの細部や、明るめの星まで撮れている

iPhone SEで撮影。肉眼に近い暗さで、右奥のビルなどのディテールは分からなくなっている

iPhone 12 miniの超広角ナイトモードで撮影。広角よりはノイズが多いものの、広い風景を明るく撮れる

 インカメラについても、12 miniは明るく撮れる1200万画素に対し、SEは700万画素で暗い室内だとややノイジーに感じられます。顔出しのビデオ通話が多いなら12 miniという選択肢もありでしょう。

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両機種ともハイエンド級の高い性能を実現

 iPhone 12 miniは最新プロセッサ「Apple A14 Bionic」と4GBメモリを搭載。iPhone SEは1世代前の「iPhone A13 Bionic」と3GBメモリを搭載しています。Antutuベンチマークの結果で見ると、全体として12 miniの方が2割ほど高性能です。とはいえ、両モデルともハイエンド級の高性能モデルなので、iPhone SEを買ったからといって動作が遅いといったことはありません。

iPhone 12 miniのAntutuベンチマーク(写真=左)、iPhone SEのAntutuベンチマーク(写真=右)

 2機種の違いとして大きく出るのはディスプレイの差で、12 miniは画面が大きく高解像度なぶん、高い処理性能を生かして高画質3Dグラフィックのゲームがよりキレイに楽しめます。

 ゲームプレイ周りに絞った利点としては、12miniとSEともにコンパクトなので、高画質3Dグラフィックの音楽リズムゲームを快適に動かせます。音の遅延が気になる場合は、別途Apple製の「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプター」(税込み1100円)で有線イヤフォンを利用しましょう。

 ちなみに、人気ゲーム「Fate/Grand Order(以下FGO)」もようやく、iPhone 12 miniなど顔認証搭載モデルの全画面表示に対応しました。2020年11月まではiPhone SE以外に買い替えると画面が狭くなりプレイしづらかったのですが、現在はiPhone 12 miniでも快適にプレイできます。


人気ゲームのFGOは、11月末より顔認証搭載iPhoneの全画面表示に対応。これまでは全画面表示可能なiPhone SEへの買い替えが鉄板だったが、iPhone 12 miniへ買い替えても問題なく遊べるようになった

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