UQコミュニケーションズがau 5Gエリアでも使える「WiMAX +5G」の提供を開始 2022年からは自社エリアの5G転用も開始
UQコミュニケーションズが、au 5Gエリアにも対応する新しい通信サービスを発表。合わせて、自社のWiMAX 2+エリアの一部において、帯域の一部を5G通信サービスに転用する方針も明らかにした。
UQコミュニケーションズは4月8日、au 5Gエリアでも利用できるモバイル通信サービス「WiMAX +5G」の提供を開始する。これに伴い、同社は同日から、このサービスに対応する料金プラン「ギガ放題プラス」と、モバイル5Gルーター「Galaxy 5G Mobile Wi-Fi」の提供も開始する。
なお、WiMAX +5GはMVNOからも提供される。ただし、プランの設定がUQコミュニケーションズとは異なる場合がある。
WiMAX +5Gの概要
WiMAX +5Gでは、自社が提供するモバイルデータ通信サービス「WiMAX 2+」(TD-LTE互換)に加えて、au(KDDIと沖縄セルラー電話)が提供するモバイル通信サービス「au 4G LTE」「au 5G」の一部エリアも標準サービスとして利用できる。2022年秋からは、自社のWiMAX 2+用帯域の一部も5Gに転用して通信品質の向上を図るという。
通信エリア
WiMAX +5Gにおいて標準で利用できる「スタンダードモード」が対応する通信規格と周波数帯は以下の通り。
- au 4G LTE/5G:Band 1(2.1GHz帯)/3(1.7GHz帯)/n78(3.7GHz帯)
- WiMAX 2+:Band 41(2.5GHz帯)
エリアカバーを重視する場合は、au 4G LTEのメインバンドであるBand 18(800MHz帯)も利用できる「プラスエリアモード」が用意されている。ただし、このモードを利用すると、対応プランの月額料金にオプション料金が自動加算される他、月間通信容量制限が別途課される。
ギガ放題プラス
ギガ放題プラスは、WiMAX +5Gに対応する料金プランだ。各種割引を適用する前の月額料金は、定期契約のない場合は5005円、2年契約の場合は4818円となる。
スタンダードモードでの通信には月間通信容量制限はない。ただし、直近3日間に15GB以上通信した場合は、混雑時間帯の通信速度が上下1Mbps程度に制限される。
プラスエリアモードを利用した場合は、月額料金に1100円が自動的に加算される。このモードにおける月間通信容量は15GBで、超過した場合は月末まで通信速度が最大128kbpsに制限される。ただし、この通信速度制限は、スタンダードモードには影響しない。
WiMAX +5G はじめる割
ギガ放題プラスを契約したユーザーには「WiMAX +5G はじめる割」が適用される。この割引では、契約から25カ月間の月額料金が550円引きとなる。「ハート割」(障害者割引)との併用も可能だ。
既存プランからの移行促進措置は5月スタート
先述の通り、UQコミュニケーションズは2022年秋から順次、WiMAX 2+用帯域の一部を5Gに転用する。転用が済んだエリアでは、WiMAX 2+の最高通信速度(理論値)が半減される(下り:440Mbps→220Mbps/上り:30Mbps→15Mbps)。
これに伴い、同社では5月から、WiMAX 2+のデータ通信プランを契約しているユーザーを対象に、WiMAX +5Gへの移行手数料(3300円)を免除する特典の提供(移行促進措置)を開始する。端末代金は別途必要だ。
なお、この特典は同社と直接契約しているユーザーが対象となる。MVNOを介して利用しているユーザーの移行促進措置は、各MVNOに確認しよう。
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