Xiaomiの「Mi 11」に触れる 意外と軽いボディー、カメラは暗所撮影に注目:山根康宏の海外モバイル探訪記
XiaomiのMiシリーズで2021年の中心モデルとなるのが「Mi 11」です。中国では2020年12月末に発表され、世界初のSnapdragon 888搭載スマートフォンとして大きな話題を集めました。6.81型というディスプレイサイズに対して200gを切る重さは、持った瞬間「軽い!」と思わず叫んでしまうほど。
次々と低価格スマートフォンを展開しているイメージの強いXiaomiですが、日本で立て続けに投入されている「Redmi」シリーズはコスパが命の価格重視モデル。
海外では上位モデルの「Mi」シリーズも次々と発売されています。そんなMiシリーズで2021年の中心モデルとなるのが「Mi 11」です。中国では2020年12月末に発表され、世界初のSnapdragon 888搭載スマートフォンとして大きな話題を集めました。グローバル向けには年明けから順次発売となり、筆者の居住する香港でも3月になりようやく販売が始まりました。
Mi 11のディスプレイは6.81型と、大型化が進む最近のスマートフォンの中でも大きめ。1400×3200ピクセルと解像度も高く、Samsungなどのフラグシップモデルと互角のスペックになっています。ディスプレイは角を落としたエッジデザインです。
本体サイズは74.6(幅)×164.3(高さ)×8.1(奥行き)mm、重量は196g。ディスプレイサイズに対して200gを切る重さは、持った瞬間「軽い!」と思わず叫んでしまうほどでした。背面の仕上げもよく、手に持ってみると高級感も味わえます。このあたりはさすがXiaomiのフラグシップモデルです。
側面から見るとカメラ部分が2段に出っ張っていることが分かります。背面側も角を取った形状なので持ちやすく感じられました。
背面カラーはミッドナイト・グレーとホライゾン・ブルーの2色のみ。ミッドナイト・グレーは最近ではおなじみの、背面に指紋跡の付きにくい仕上げ。カメラ周りはブラックのツートンカラーとなっています。
ホライゾン・ブルーはややグラデーションをかけた仕上げです。なお、中国では背面にXiaomi CEOのレイ・ジュン氏のサイン入りモデルや、ヴィーガンレザーの革張りモデルもあります。より高級感あふれるレザー版もいいですし、Xiaomiのファンにとってはレイ・ジュンモデルも気になるところ。できればこれらもグローバル展開してほしいものです。
カメラは1億800万画素のメイン(広角)、1300万画素の超広角、500万画素の望遠という構成。厚さ8.1mmの本体に1億800万画素カメラは収まらなかったようで、このカメラだけが他のカメラより1段出っ張っています。ビデオは8K録画にも対応。Xiaomiの上位モデルはこの「億画素カメラ」搭載が今や当たり前になりました。500万画素のマクロカメラは、他社の200万画素マクロより高画素。プリント基板表面や布地の目を撮影するなど、仕事にも使える性能だそうです。
カメラのUI(ユーザーインタフェース)は一般的。クローンモードが面白いと感じました。人物を連続して撮影して、同じ背景の上に並べることができるというもの。SNSへのアップを意識した撮影を各社いろいろと研究していますね。
Mi 11では夜景撮影モードがかなり強化されています。店舗には夜景撮影を体験できる撮影コーナーがあり、筒の中にチョウや草の模型が配置されています。上の穴にスマートフォンのカメラを当てて、真っ暗な中で撮影を試せるというわけです。
実際にMi 11で撮影してみると、とても明るく写ります。夜景モード撮影はHuawei端末の性能がとてもいいのですが、ここまで明るく撮れるとなると、Mi 11もかなり優秀だと思います。もちろんこの夜景モード撮影は実際の明るさを表現しているのではなく、明るさを補正しています。スマートフォンでSNSにアップする写真として十分満足いく出来でしょう。
Mi 11の価格は5699香港ドル(約8万円)ですが、それだけの性能を持っていますし仕上げも高級です。なおメモリは8GB+256GBという構成。日本にはここのところRedmiシリーズばかりが投入されていますが、ハイエンドモデルのMiシリーズも発売してほしいものです。
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