「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」サービス開始 何が必要? どうすれば使える?(2/3 ページ)
デジタル庁と厚生労働省が、新型コロナウイルスのワクチン接種の証明書として利用できるアプリの配信と運用を開始した。アプリの概要と、アプリの使い始め方を簡単に紹介する。
アプリの利用準備
先述の通り、このアプリを利用するにはマイナンバーカードとNFC-Bのタグを読み取れるスマホが必要となる。
マイナンバーカードの取得
マイナンバーカードは、以下のいずれかの方法で発行を申請できる。申請は無料だが、「個人番号通知カード」または「個人番号通知書」に添付されている「交付申請書」と、有効な顔写真が必要となる(Web申請では顔写真のJPEGファイルを添付する)。
- Webサイトでの申請(スマホでは申請書にあるQRコードからもアクセス可能)
- 申請機能付きの自動証明写真機(顔写真は申請時に撮影)
- 通知カード/通知書に添付されている「交付申請書」の郵送
- 市区町村の申請窓口(※1)
(※1)市区町村によっては申請窓口を設置していない(カードの交付や再発行のみ受け付けている)場合があります。市区役所や町村役場で申請できるかどうかは、事前にお住まいの市区町村に確認してください
個人番号通知カード/通知書を紛失した場合の取り扱い
Webや自動証明写真機での申請には、個人番号通知カード/通知書に記載されている「申請書ID」を利用します。個人番号通知カード/通知書、あるいはこれらに添付されている交付申請書を紛失した場合は、以下のいずれかの措置を講じてください。
Web/自動証明写真機で申請したい場合
市区町村の窓口で申請書IDが記載された交付申請書の再発行を受けて、それに記載されている申請書IDを入力、またはQRコードを読み取らせてください。申請書の再発行は無料です。
郵送で申請したい場合
自分のマイナンバーを知っている場合は、以下の手順で申請できます。
- 手書き用個人番号交付申請書(PDF形式)をダウンロードして印刷
- 印刷した証明書にマイナンバーなどを記載し、有効な顔写真を貼り付ける
- 指定の住所に郵送する(申請書の2ページ目に記載されています)
マイナンバーが分からない場合は、市区町村の窓口でマイナンバーを記載した住民票の写しを取得してください。住民票の写しの発行手数料は、市区町村によって異なります。
申請後、おおむね1カ月程度が経過すると市区町村から「マイナンバーカード交付通知書」が届く。通知書は基本的にハガキで届くが、市区町村によっては追加の説明書を添付するために封書となっていることもある。
通知書が届いた時点で、カードは完成している。以下のものを持参して市区町村が指定する窓口に受け取りに行こう。
- 通知書本文
- 個人番号通知カード(※2)
- 本人確認書類(詳しくは後述)
- 住民基本台帳カード/マイナンバーカード(既に持っている場合)
なお、特段の事情がない限り受け取りは本人限定となる。市区町村によっては受け取りが事前予約制となっていることもあるので、詳細は通知書や追加の説明書でよく確認しよう。
また、交付申請を窓口で行う場合に、カードの受け取り時に必要な手続きを先んじて実施することで完成したカードを「本人限定受取郵便」で届ける取り組みをしている市区町村もある。このような方法を取れるかどうかは、市区町村に確認してほしい。
(※2)2020年5月25日までにマイナンバーの新規割り当てを受けた人に限る。紛失した場合は受け取り手続きを開始する前に「紛失届」を提出する必要がある
マイナンバーカードを受け取る際に利用できる本人確認書類
マイナンバーカードの受け取りの際は、以下の本人確認書類のいずれか1点を持参する必要があります。特別な事情があり申請者本人が受け取れない場合は、申請者と代理人双方の本人確認書類、事情説明に必要な書類(※3)と、申請者と代理人の関係性を証明する書類(※4)を用意することで代理人が受け取れます。
- 住民基本台帳カード(写真付きカードのみ)
- マイナンバーカード
- 運転免許証
- 運転経歴証明書(2012年4月1日以降に交付されたもの)
- 旅券
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
- 在留カード
- 特別永住者証明書
- 一時庇護許可書
- 仮滞在許可書
上記の書類を用意することが困難な場合は、市区町村長が適当と認めた「氏名と生年月日」または「氏名と住所」が記載された書類を2点用意する必要があります。事前に市区町村に必要な書類を問い合わせてください。なお、多くの市区町村は以下の書類を想定しています。
- 健康保険証
- 年金手帳
- 従業員証(社員証)
- 学生証
- 学校名が記載された各種書類
- 医療受給者証
(※3)医師の交付した診断書、申請者の障害者手帳、施設等に入所している証明書類など
(※4)戸籍謄本、委任状など
岡山市の場合、交付通知書はハガキで届く。ハガキに記載されている受け取り場所(行政区役所の市民保険年金課、または支所総務民生課)であれば予約不要だが、土曜日や日曜日に受け取る場合など予約が必要な場合もある(参考リンク)
東京都世田谷区では、窓口で交付申請する際に交付に必要な手続きまで済ませることでカードを郵送で受け取れるサービスを提供している。ただし、申請前にWebまたは電話で事前に予約しなければならない(参考リンク)
NFC-Bのタグを読み取れるスマホの準備
マイナンバーカードはICチップ、またはNFC-B対応のリーダー/ライターを使ってデータの読み書きを行える。そのことを生かして、このアプリではマイナンバーカードを使って本人確認を行う。
対応機種はiOS 13.7以降を搭載する「iPhone 7」以降のiPhoneと、Android 8.0以降を搭載するNFC対応Androidスマホとなる。カードを正常に読み取れた機種は、「マイナポイント」のポータルサイトに一覧として公開されている。
- →マイナポイントアプリ対応スマートフォン一覧(NFCタグの読み取りに対応するスマホ)
なお、Androidスマホでは、以下のような制約を設けているメーカーや機種もある。対応機種なのにうまく読み取れない場合は、状況を確認して然るべき対応取ろう。
- NFCタグの読み取りが標準で“無効”となっている(設定変更で読み取り可能)
- ケーブルをつなぐとNFC機能が“無効化”される(外せば読み取り可能)
- おサイフケータイ(モバイルFeliCa)をロックすると、NFC機能もロックされる(解除すれば読み取り可能)
おサイフケータイ(モバイルFeliCa)とNFCの両方に対応しているAndroidスマートフォンの場合、モバイル非接触IC通信マークの付近にマイナンバーカードを当てることでカード情報を読み取る。なお、一部のおサイフケータイ/NFC対応端末では、このマークがなかったり、NFC Forumが策定した「N-Mark」(PDF形式)になっていたりする場合がある。マークがない場合は、取扱説明書などでリーダー/ライターの位置を確認しよう
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