キングジムのデジタルメモ「DM250」はどこが進化したのか:真っ白なポメラが登場するも(1/3 ページ)
キングジムは、同社製デジタルメモ端末「ポメラ」シリーズの新モデル「DM250」を発表した。2016年に発売された「DM200」から約5年9カ月ぶりとなる新モデルは何が変わったのだろうか。
キングジムは7月12日、テキスト入力に特化したデジタルメモ「ポメラ」の新製品「DM250」を発表した。これは、前モデルの「DM200」から約5年9カ月ぶりとなる新しいポメラだ。
発売は7月29日の予定で、価格は6万280円(税込み、以下同様)となる。公式オンラインショップではDM250の発表を記念して、ホワイトモデルを250台限定で販売開始したが、既に完売となった。
ボディーサイズは従来モデルを継承しつつ中身をグレードアップ
DM250は、折りたたみ式ではない一枚板タイプのキーボードと、1024×600ピクセル表示に対応したバックライト付き7型TFT液晶を備えたデジタルメモツールだ。
ボディーサイズは、約263(幅)×120(奥行き)×18(厚さ)mmとDM200と同じで、重量は公称で約620g、実測でも621gとDDM200の約580gから重くなった。
とはいえ、バッテリー駆動時間は約24時間に(前モデルでは約18時間)、1ファイルの保存文字数は20万字へ(同10万字)とスペックアップしている。同時に、本体メモリは1.3GB(DM200では128MB)となった。対応するSD/SDHCメモリーカードの最大容量は、それぞれ2GB/32GBのままだ。
前モデルはMicro USB端子だった充電ポートも、本モデルではUSB Type-C端子に変更されたため、バッテリー容量が増えたにもかかわらず、充電スピードが約4時間(同約5時間)へと短縮している。バッテリーの充電状態を確認するためのLEDランプが追加されたのもトピックだ。
ボディーカラーは、DM200のブラックから柔らかな印象のダークグレーへと変更されたがキートップの色は黒のままのため、ボディーとのコントラストで入力ミスを防げるようになったという。
キー入力の静音化を実現 ユーザーインタフェースも改良
入力と最も密接な関係のあるキーボード回りについても触れておこう。
キー配列はJIS配列で、キーピッチは約17mm(キートップのサイズは縦が約12mm、横が約13.5mm)、キーストロークも約1.2mmを確保する。キー入力時の音も静音化され、カチャカチャという音を抑えて“しっとり”とした入力環境を実現した。
前モデルで初めて搭載された「ATOK for pomera[Professional]を強化し、漢字変換前の読み仮名や、うろ覚えの慣用句を間違えて入力したとしても、入力システム側でそれを指摘した上で自動訂正したり、確定アンドゥの連続使用などをサポートしたりしている。
新たにゴミ箱やバックアップ領域を用意することで、オートバックアップ機能を備えたり、誤ってテキストを上書きしたり削除したりしても、以前のバージョンに戻したり、削除してしまったテキストファイルを復旧させられるようになった。さらに、1ファイルあたりの保存可能文字数も20万文字(従来は10万字)まで増加した。
正規表現でのテキスト検索機能も行え、台本や脚本などの執筆に便利なシナリオモードが加わった他、作成中テキストの文字数やバッテリーの残量を、画面下部のバー内に常時表示しているのも変更点だ。
続いて、ユニークなキー設定機能を見ていく。
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