バリエーション豊かな「iPad」どれを買うのが正解? 用途やスペックで考える(1/2 ページ)
「iPadなんてどれも同じ」と思っている人はいないかもしれませんが、どれを選べばいいのか分からないという人は意外と多そうです。そこで、各モデルの仕様を簡単に比較しつつ、どういった人にはどのモデルがお勧めなのかを考えてみたいと思います。
Appleは10月26日、M2チップを搭載した新型「iPad Pro」(11型は第4世代、12.9型は第6世代)とUSB Type-Cになった新型iPad(第10世代)を発売しました。第9世代のiPadも併売されており、現在Appleストアで購入できるiPadは下記の6モデルとなりました。
- iPad Pro 12.9型(第6世代)
- iPad Pro 11型(第4世代)
- iPad Air(第5世代)
- iPad(第10世代)
- iPad(第9世代)
- iPad mini(第6世代)
「iPadなんてどれも同じ」と思っている人はいないかもしれませんが、どれを選べばいいのか分からないという人は意外と多そうです。そこで、各モデルの仕様を簡単に比較しつつ、どういった人にはどのモデルがお勧めなのかを考えてみたいと思います。
ディスプレイの違い
まず、各モデルの違いとして挙げられるのがディスプレイです。サイズはもちろんですが、細かな部分ではディスプレイの仕様そのものが違います。特に現行6モデルの中では、iPad(第10世代)とiPad(第9世代)のディスプレイは色域も狭く、反射防止コーティングやフルラミネーションディスプレイではないという点で見劣りします。
フルラミネーションディスプレイというのは、ディスプレイからタッチパネル、カバーガラスまでを圧着することで余分な隙間をなくしたディスプレイのことです。これにより、画面がより近く感じられたり、余計な反射が抑えられたりといった効果があります。またApple Pencilなどを利用する場合、ペン先と描画される位置が近くなるので、より自然な操作が可能となります。このため、イラストやスケッチなどを頻繁に描くという人は、フルラミネーションディスプレイを搭載するiPad(第10世代、第9世代)以外がお勧めとなります。
また、iPad Pro(12.9型、11型)は、リフレッシュレートが最大120Hzまで可変するProMotionに対応します。対応するゲーム操作や動画の再生が滑らかになるだけではなく、イラストなどの細かな描画への追従性も高くなります。
プロセッサの違い
搭載しているプロセッサの違いは、そのまま各iPadの性能の違いともいえます。最上位となるのは発売されたばかりの12.9型と11型のiPad Proで、最新プロセッサとなるM2チップを搭載しています。前世代と比較し、CPUパフォーマンスは最大15%向上、グラフィック性能も最大35%高速化。メモリ帯域も50%広くなっており、画像や動画編集、ARなどの高負荷が作業もこなすことができます。
iPad AirはM1チップを搭載。最新のM2には劣るものの、これまでの最上位モデルだったiPad Pro 12.9型(第5世代)、11型(第3世代)と同じもの。処理性能としては十分なものがあります。性能順でいうと、次にくるのがiPad miniのA15 Bionicで、iPad(第10世代)のA14 Bionic、iPad(第9世代)のA13 Bionicと続きます。
使用できるキーボードの違い
iPadにキーボードを接続し、ノートPC風に利用したいと考えている人も多いでしょう。実際、そのように使っている人も多いと思います。iPadは全モデル、Bluetooth接続のキーボードが使えますが、専用キーボードも用意されています。
まず、iPad ProとiPad Airが利用できるのが「Magic Keyboard」。トラックパッドが使える他、パススルー充電用のUSBポートも備えます。剛性も高く、iPadをノートPC風に使うのであれば最善の選択肢となるでしょう。
iPad ProとiPad Airは、「Smart Keyboard Folio」も利用可能です。これは使わないときはキーボードがディスプレイカバーにもなる、従来あるスタイルのキーボードです。Smart Keyboard Folioと折りたたみ方が異なりますが、iPad(第9世代)は同じようなスタイルの「Smart Keyboard」に対応しています。
iPad(第10世代)は、新しいMagic Keyboard Folioが利用可能。背面スタンドとキーボードが分離できる他、キーボード自体も独立したファンクションキーを備えているのが特徴です。
上記の内容を踏まえて、各iPadがどんな人、使い方に向いているのかを考えてみます。
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