ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの補償サービスを完全解説 どんな人が加入すべき?(3/5 ページ)
高額なスマホが増え、買い替えが簡単にできなくなった今、長期利用で起きる端末の破損やバッテリーの消耗への対応は必要なケアといえる。今回はMNOキャリア4社の端末補償サービスについて紹介する。
au:クラウドサービスがセットになったAndroid向け「故障紛失サポート」
auで加入できる補償サービスは、契約する機種によって3つに分かれています。2022年5月17日以降発売の5G対応Androidが対象の「故障紛失サポート with Cloud」、2022年5月16日以前発売のAndroidやケータイなどが対象の「故障紛失サポート」、iPhone対象の「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+」です。3つの補償サービス共に、UQ mobileとpovo2.0でも利用できます。
故障紛失サポートにCloud機能が追加されたものが「故障紛失サポート with Cloud」、そのiPhone版が「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+」という位置付けです。
まずはAndroidが対象の故障紛失サポート with Cloud、故障紛失サポートの2つの補償サービスから見ていきましょう。
故障紛失サポート with Cloud
- 対象機種:2022年5月17日以降発売の5G対応Android
- 月額料金:990円(Galaxy Z Fold4 SCG16・Galaxy Z Flip4 SCG17は1573円)
- 申し込み期限:端末購入日のみ
- 有効期限:月額料金を支払い続ける限り有効
- 補償内容:修理費補償または電話機交換(1年に3回まで)
- 修理時の利用者負担金:水漏れ・全損以外5500円/水漏れ・全損1万1000円
- 交換時の利用者負担金は以下の通り
- 1回目2200円~5500円/2、3回目5500円~8800円
- Galaxy Z Fold4 SCG16・Galaxy Z Flip4 SCG17は1回目8800円~1万1000円/2、3回目1万3200円~1万6500円
- 紛失時の対応:交換対応(新品同等品)
- 回線契約:不要
- 持込機種:対象外
- 回線解約後の補償:継続可
- その他:512GBのクラウドストレージ付き、交換用電話機はコンビニでも受け取り可能、データ復旧サポート利用料5500円
故障紛失サポート
- 対象機種:2022年5月16日以前発売のAndroid、タブレット、ケータイ、データ通信端末、据え置き型ルーターなど
- 月額料金:418円/693円/726円(一部のGalaxyシリーズは1309円)
- 申し込み期限:端末購入日のみ
- 有効期限:月額料金を支払い続ける限り有効
- 補償内容:修理費補償または電話機交換(1年に2回まで)
- 修理時の利用者負担金:水漏れ・全損以外5500円/水漏れ・全損1万1000円
- 交換時の利用者負担金は以下の通り
- 1回目2200円~5500円2回目5500円~8800円
- 一部のGalaxyシリーズは1回目8800円~1万1000円、2回目1万3200円~1万6500円
- 紛失時の対応:交換対応(新品同等品)
- 回線契約:不要
- 持込機種:対象外
- 回線解約後の補償:継続可
- その他:交換用電話機はコンビニでも受け取り可能、データ復旧サポート利用料5500円
2つの補償サービスは、対象機種、月額料金、電話機交換サービスの1年における利用回数、そしてクラウド機能の有無などが違いますが、修理時の料金、交換時の料金など基本的なサービス内容は同じです。
故障紛失サポート with Cloud、故障紛失サポートの強みは比較的高価なスマートフォンでも安い負担金で電話機交換(新品同様品との交換)ができることです。なお、交換用電話機は原則、申し込み完了の翌日に届きます。
交換サービス利用回数の上限は、故障紛失サポート with Cloudは1年に3回まで、故障紛失サポートは1年に2回まで。電話機交換の負担金は以下の通りですが、一部のGalaxyシリーズを除けば、機種によってサービス料金は変わりません。
サービス利用1回目
- au契約が25カ月以上+代用機なし+Web割引:2200円
- au契約が25カ月以上:3300円
- au契約が25カ月未満+代用機なし+Web割引:4400円
- au契約が25カ月未満:5500円
サービス利用2回目(故障紛失サポート with Cloudは3回目も適用)
- au契約が25カ月以上+代用機なし+Web割引:5500円
- au契約が25カ月以上:6600円
- au契約が25カ月未満+代用機なし+Web割引:7700円
- au契約が25カ月未満:8800円
例えば、au契約が25カ月以上で、Webから「Galaxy S22 SCG13(2022年4月21日発売)」の電話機交換の補償サービスを初めて申し込んだとします。上記の条件に照らし合わせると、au Online Shopで本体価格が12万5030円するGalaxy S22 SCG13が2200円で交換できます。故障紛失サポートの月額料金は726円かかりますが、補償内容を見ると「破格の待遇」といえます。
Web申し込み限定サービスとしては3つあり、電話機交換の料金が1100円割引になる「Web割引」、コンビニエンスストアで受け取り可能な「コンビニ受け取り」、そして宅配受取ロッカー「PUDOステーション」での受け取りができる「宅配受取ロッカーでの受け取り」の3つです。
東京23区・大阪市内限定、9時から17時までに申し込み手続きをすると、3時間以内で届く「3時間特急便」(送料3300円)、液晶保護フィルムを張り付けた状態で交換品が届く「液晶保護フィルム張り付け」の2つは、Web、電話申し込み問わず利用できるサービスです。
電話機交換ではなく、修理の場合だと水漏れ・全損で1万1000円(リニューアルによる部品交換)、水漏れ・全損以外だと5500円で修理することができます。
電話機交換、修理費補償共に、画像や電話帳などのデータを復旧させる「データ復旧サポート(5500円)」、スマートフォンやタブレットを紛失したときにおおよその位置を検索できる「位置検索サポート(無料)」が利用できます。ただし、povoはこのデータ復旧サポートと位置検索サポートは対象外です。
au回線の解約時には、故障紛失サポート with Cloud、故障紛失サポートを継続させるか、解約するかを選べます。
au:iPhone専用の「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+」
iPhone専用の補償が「故障紛失サポート with AppleCare Services & iCloud+」です。
- 対象機種:iPhone
- 月額料金:854円/1134円/1309円/1490円/1663円
- 申し込み期限:端末購入時のみ
- 有効期限:月額料金を支払い続ける限り有効
- 補償内容:修理費補償または電話機交換
- 修理時の利用者負担金:画面または背面ガラスの損傷は3700円、それ以外の損傷1万2900円
- 交換時の利用者負担金:1万2900円
- 紛失時の対応:交換対応(新品同等品)
- 回線契約:不要
- 持込機種:不可
- 回線解約後の補償:継続可能
- その他:バッテリー交換無償(バッテリー容量が80%未満時)、iCloud用50GB追加ストレージ付き
紛失に対する補償も含まれていますが、不要なら、AppleのAppleCare+をApple Storeやコールセンターで申し込むことも可能です(iPhone購入から30日以内)。月額料金は854円、1134円、1309円、1490円、1663円の5種類の料金に分かれています。
画面または背面ガラスの修理だと3700円で修理でき(背面ガラス修理はiPhone 12シリーズ以降のみ)、それ以外の箇所だと1万2900円で修理できます。そして、修理ではなく本体を交換する「エクスプレス交換サービス」、紛失・盗難時の「紛失盗難補償(1年に2回まで)」は1万2900円で利用可能です。修理も電話機交換も利用できる回数は1年で2回までとなります。
Webから申し込むと、「コンビニ受け取り」「宅配受取ロッカーでの受け取り」が利用でき、Web・電話申し込み問わず受けられるサービスとして、東京23区・大阪市内限定、9時から17時の間に申し込み手続きをすると3時間以内で届く「3時間特急便」(送料3300円)もあります。そして、iCloud+の50GBストレージも利用可能です。
故障紛失サポート with Cloud、故障紛失サポート同様、故障紛失サポートwith AppleCare Services & iCloud+も回線を解約する際に、サポートを継続させるか、解約するかを選べます。
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