日本特化の「Galaxy A23 5G」、海外版はスペックも大きさも全く違うワケ:山根康宏の海外モバイル探訪記
買いやすい価格のキャリアモデルとして販売されている「Galaxy A23 5G」ですが、海外でも同じ名前のモデルが販売されています。ところがそのスペックやデザインは日本と全く異なります。海外版Galaxy A23 5Gは日本のモデルよりも本体サイズは大きくなっています。
手ごろなスペックに5.8型ディスプレイを搭載した小型のボディー、そして買いやすい価格のキャリアモデルとして販売されている「Galaxy A23 5G」ですが、海外でも同じ名前のモデルが販売されています。ところがそのスペックやデザインは日本と全く異なります。Galaxy AシリーズはGalaxy Sシリーズの1つ下に位置するコスパモデルを多く出していますが、Galaxy A23 5Gはその中でもミドルレンジに位置します。台湾のサムスンストアで海外版のGalaxy A23 5Gを見てきました。
海外版Galaxy A23 5Gは日本のモデルよりも本体サイズは大きくなっています。海外版Galaxy A23 5Gの主なスペックは6.6型(1080×2408ピクセル)ディスプレイ、Snapdragon 695 5G、5000mAhバッテリー、5000万画素カメラ+500万画素・超広角+200満画素・マクロ+200万画素・深度測定。全てのスペックが日本モデルとは異なります。インカメラも800万画素です。日本版は5000万画素のシングルカメラ、プロセッサはMediaTek Dimensity 700、バッテリー容量は4000mAhです。
海外版の本体サイズは76.9(幅)×165.4(高さ)× 8.4(奥行き)mm、197g。ディスプレイサイズ相当の大きさといえます。片手で楽に持てる日本モデルよりも大柄なことが分かります。
背面のカメラもクアッド仕上げでカメラ部分の台座が盛り上がっています。シングルカメラの日本版とはデザインが全く異なっています。ここまでデザインが違うと、なぜ同じモデル名にしたのか不思議に思えるところ。なお、このカメラ周りの形状は海外版のGalaxy Aシリーズの共通デザインになっています。
海外版と日本版の唯一の共通点は、メインカメラが5000万画素ということでしょうか。Aシリーズのためカメラ性能はベーシックであり「その他」のモードを見てもプロ、ナイト、マクロなど最小限のオプションモードが用意されている程度。カジュアルに使うモデルという点では海外版も日本版も同じです。
本体のカラバリはオレンジ、黒、ライトブルーなどに加え、国によってホワイトや光り輝くシルバーブライトなど複数の色を用意。幅広いユーザー層をターゲットにしています。
では実際に海外版と日本版のGalaxy A23 5Gはどれくらい大きさが違うのでしょうか? 海外版のモックアップを入手したので、日本版と比較してみました。まずフロント面を見ると、大きさはここまで異なります。日本モデルだけ別の名前を付けてもいいと思えるくらい違いますね。
日本版Galaxy A23 5Gのサイズは71(幅)×150(高さ)× 9(奥行き)mm、重量は168g。実は海外版よりも本体は厚みがあるのですが、全体的に小ぶりなこと、カメラ部分の出っ張りがないことから厚さは変わらないように感じます。
海外では大画面需要が高く、Galaxy A23 5Gより下のモデル、Galaxy A13 5GやGalaxy A03もディスプレイサイズは6.5型。部材の共通化によるコストダウンも考えてのことなのでしょう。そう考えると日本版Galaxy A23 5Gは日本向けに特化してコストをかけて開発したモデルであり、実は日本市場を重視した戦略的モデルであるわけです。
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