「Apple Watch Ultra」に約12.5万円の価値はある? ランニングして分かった“タフさ”以外の魅力(1/3 ページ)
Apple Watchで最もタフなApple Watch Ultra。実際に身に着けてランニングした。12万4800円(税込み)という価格にふさわしいのか確かめてみた。
皆さんは「Apple Watch」を何に使うだろうか? 筆者は主にiPhoneの通知を手元で確認したり、カメラのシャッターをリモートで切ったり、Apple Watchだけで音楽を聴いたりとさまざまなことに活用している。
Apple Watchは時計や音楽、通知確認のためだけにあるものではなく、運動に最も活用できる――そう感じたのはApple Watchシリーズで最もタフな「Apple Watch Ultra」を使ったときだ。
そんなApple Watch Ultraを身に付けて都内の公園を走ってみたので、なぜ筆者がApple Watch Ultraを気に入ったのか、12万4800円(税込み)にふさわしいスマートウォッチなのか、お伝えしたい。
シリーズ史上最もタフなボディーはだてじゃない
まずは前述の通り、Apple Watchシリーズ史上最もタフであることに触れたい。Apple Watch Series 7や8など、いわゆる語尾に数字の付く機種は基本的にチタンではなく、ステンレスかアルミニウムを採用している。ある程度の耐久性は確保されているが、特にステンレスは傷が付くと目立ちやすい。一方、航空宇宙グレードのチタン採用のApple Watch Ultraは傷が目立ちづらく、さびに強いのが特徴だ。
過去にもチタン採用のApple Watch Series 5が存在したものの、デザインは当時販売されていたステンレスなどと同等だった。
Apple Watch UltraはDigital Crownとサイドボタンはケースから少し飛び出たようにデザインされており、他機種より大型の49mmバンドと大きめのDigital Crownを採用する。サイズは幅44×高さ49×奥行き14.4mm、重量61.3gと、仕様、見た目ともにゴツゴツとした印象を受ける。
特にDigital Crownとサイドボタンは衝撃からの保護という理由で、軍艦のようなフォルムを持つ壁で覆われている。これが他のApple Watchにはなく、筆者もApple Watchを鍵などにぶつけて、Digital Crownを何度か壊してしまったことがあるため、Apple Watch Ultraの独特の形状を気に入っている。
ケース内部には、血中酸素ウェルネスセンサー、電気心拍センサー、第3世代の光学式心拍センサーなどが備わり、裏ぶたはセラミックとサファイアクリスタルで構成される。こちらも強度のある素材となっている。
タフさといえるのは、それだけではない。
Apple Watch Ultraは100m防水、EN13319認証に準拠した水深計、IP6X認証の防塵(じん)性能を有し、米国国防総省の定めたMIL-STD 810H準拠をクリアしている。水深40mまでのレクリエーションダイビングにも対応する。ここまでタフだと、都会に住む人はその恩恵を受けられないのでは? と思うところだが、この仕様で困るシーンは思い浮かばない。
Apple Watch Ultraで気になるポイントは?
耐水設計などを含むこれらの仕様、実は筆者がApple Watch Ultraを使い続ける最大の理由ではない。
特に気に入っているのは以下の4点だ。
- 何かと便利なアクションボタン
- 使いやすく確認しやすいヘルスケアデータ
- 屋外で見やすいディスプレイ
- 駆動時間は通常使用時で36時間、省電力時で60時間
Apple Watch Ultraは他機種にはないアクションボタンを備える。アクションボタンを押せば、ワークアウト、バックトレースなどを含む一部機能が即座に起動できる。特にランニング開始の合図に合わせて、瞬時に記録を開始できるのが便利だと感じた。
また、ワークアウト中(ランニング中)にアクションボタンを押すと、セグメントが作られる。ここでいうセグメントはワークアウトを複数に区切って記録することを指している。さらに、アクションボタンとサイドボタンを同時に押すと、ワークアウトの一時停止が可能で、一時停止からそのままワークアウトを終了することもできる。とにかくタイムや距離を正確に記録できるのだ。
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