PayPayの「他社クレカ使用不可」は本当に改悪? メリットとデメリットを考えた:スマホ決済のお得な活用術(2/2 ページ)
PayPayには、チャージしたPayPay残高から支払う、登録した「PayPayあと払い」またはクレジットカードから支払う、の2種類の支払い方法があります。しかし2023年8月1日以降は「PayPayカード(PayPayカードゴールド含む)」のみになります。3つのパターンを想定して、メリットとデメリットを考えてみました。
他社クレカでPayPay決済する人の場合
8月1日以降、他社クレカは利用できなくなるので、支払い方法を変更しなくてはいけません。その際、選択肢は銀行などからチャージしたPayPay残高、PayPayあと払い、PayPayカードになります。ただ、PayPayカード決済でPayPayステップの対象となるのはPayPayあと払い登録者のみ。結果的に、PayPay残高かPayPayあと払いの2択になります。
PayPay残高やPayPayあと払いで支払うメリットは、これまで他社クレカの支払いではPayPayポイント付与の対象外だったところ、PayPay残高なら0.5%、PayPayあと払いなら1%のPayPayポイントが付与されること。PayPayステップや各種キャンペーンなどもポイント付与対象となるので、他社クレカの決済で得られていたポイントより、もっと多くのPayPayポイントがもらえる可能性があります。
一方でデメリットは、支払い先が銀行とPayPayカードなどに分散するので、管理が必要になること。これまで1つのクレカに決済を集約していた人は、引き落とし日などが複数になるので、少し面倒かもしれません。また、支払い方法にPayPay残高を選んだ場合は、チャージする手間が発生します。オートチャージはできるものの、クレカのような使い勝手ではなくなってしまいます。
ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いでPayPay残高にチャージする人の場合
8月1日以降、2回目以降のチャージに2.5%の手数料がかかります。これがデメリット。そこで1カ月にチャージするのは1回にとどめるようにすると、これまでと変わらず手数料無料で利用できます。複数回、チャージしたい場合は、銀行口座からのチャージにすると、同じような使い勝手で利用できることでしょう。最初の登録は手間ですが、いったん登録してしまえば、チャージ自体はスムーズです。
銀行口座からPayPay残高にチャージする人の場合
まさに筆者の利用方法です。銀行口座からチャージしている人は、これまでと何ら変わらず利用できます。ただ、PayPayの利用がより自社サービスへの集約傾向にあるので、今後もガッツリPayPayで決済するつもりなら、PayPayあと払いへの加入を検討した方がいいかもしれません。
8月1日の変更は、他社クレカで決済していた人にとっては、PayPayに残るか、PayPayから別の決済方法へと移るかが迫られる出来事。ある意味、踏み絵のようです。今後もこのような選択が迫られるシーンが度々、出てくると思います。自分にとってメリットのある決済方法は何かを、この機会に考えてみたいと思います。
※2023年6月9日時点の情報です。
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