ドコモの「副回線サービス」は誰向け? 実際に契約して分かったこと(1/4 ページ)
6月1日、NTTドコモの「副回線サービス」(個人向け)が始まった。個人向けの月額料金は429円(税込み)となる。申し込みから実際の利用に至るまでの流れや所感をお伝えする。
NTTドコモは6月1日、au(KDDI/沖縄セルラー電話)の携帯電話ネットワークを利用する「副回線サービス」を開始した。個人向けの月額料金は429円(税込み、以下同)となる。ドコモ回線を持つ筆者が実際に使って感じたことをお伝えする。
ドコモに加え、ahamoも対象
ドコモの副回線サービスはドコモとahamoを含む全ての5G/Xi(LTE)対応音声通話プランのオプションとして提供される。申し込みはWeb(オンライン)から行うが、ドコモショップ店頭では申し込めないので注意が必要だ。副回線サービスに申し込めるのは、契約者/利用者ともに18歳以上のみで、未成年による契約および代理契約はできない。
ドコモの副回線サービスに申し込むと、月額料金が発生し、利用の有無に関わらず、ドコモ/ahamoの基本料金に毎月429円が上乗せされる。申し込みに際して3850円の登録手数料がかかる。
副回線サービスの大きなメリットとしては、ドコモ/ahamoの請求とまとめられること、他社サービスを新規で申し込むよりも手軽なこと、ドコモ/ahamoで通信障害が起きた場合、au回線に切り替えることで、音声通話やモバイルデータ通信サービスを使えることが挙げられる。
ただ、副回線サービスの概要欄には、災害時にも有効との記述があるが、携帯電話回線エリア内の地域で災害が発生した場合、ドコモだけでなくau、ソフトバンクなどでも通信障害が起きることがほとんどなので、災害時において効果が十分に発揮されるか? といわれるとそうでもない。この点を留意した上で申し込もう。
ドコモのスマートフォンをご利用のお客さまが、デュアルSIMにより他社の副回線に切り替えてご利用可能なサービスです。例えば、災害時や通信障害時などの有事の際の備えとしても有用です。
利用できる機種を事前に確認しておく
ドコモの副回線サービスは物理SIMには対応せず、eSIMのみでの使用が可能だ。デュアルSIM端末の場合、ドコモ/ahamoが物理SIM、副回線となるauがeSIMという使い分けになる。
申し込みの前にあらかじめ自分のスマートフォンがeSIMに対応しているかどうか、ドコモの副回線サービスで動作するのかどうかを、ドコモが公開している対象機種で確認しよう。仮に所有しているスマホが副回線サービス対応端末でも、その端末が利用できる周波数帯(バンド)によっては通信できないか、通信が不安定になるエリアもあるので注意が必要だ。
2023年6月時点における対象機種は次の通りとなる。
iPhone
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone XR
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
- iPhone SE(第2世代/第3世代)
- iPhone 12
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 12 mini
- iPhone 13
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPhone 13 mini
- iPhone 14
- iPhone 14 Pro
- iPhone 14 Pro Max
- iPhone 14 Plus
ドコモブランドで販売されているAndroidスマートフォン
- Google Pixel 7a
- Xperia 1 IV SO-51C
- Xperia 5 IV SO-54C
- AQUOS R7 SH-52C
- AQUOS sense7 SH-53C
- Galaxy Z Flip4 SC-54C
- Galaxy Z Fold4 SC-55C
- Galaxy A23 5G SC-56C
- Galaxy S23 SC-51D
- Galaxy S23 Ultra SC-52D
- Galaxy A54 5G SC-53D
- arrows N F-51C
関連記事
ドコモが「副回線サービス」の提供を開始 eSIM専用で個人向けは6月1日から au 4G LTE回線を利用
auとソフトバンクに続いて、NTTドコモも他社回線を利用する「副回線サービス」の提供を開始する。eSIM端末専用で、個人向けと法人向けでau 4G LTE回線を利用することは共通しているが、通信速度/容量など一部仕様に差異がある。KDDIが「副回線サービス」を3月29日に提供 月額429円、データ容量は500MBで300kbps
KDDIと沖縄セルラーは、ソフトバンクの回線に切り替えて利用できる「副回線サービス」を3月29日から提供する。auとUQ mobileのユーザーが対象。月額429円(税込み)で500MBのデータ容量を300kbpsの速度で利用できる。ソフトバンクの「副回線サービス」で緊急時に備えてみた povo2.0やMVNOにはないメリットは?
ソフトバンクが「副回線サービス」の提供を開始した。災害時や通信障害時にau回線を使って通信できるというこのサービスは、実際の所、どうなのだろうか。契約して使ってみよう。【訂正】KDDIの「副回線サービス」を契約してみた 利用時の注意点と300kbpsでできること
KDDIとソフトバンクは、お互いの回線をいざというときのバックアップ回線として活用する「副回線サービス」を発表した。今回はKDDIの副回線サービスに申し込んでみた。その申し込み方法や利用方法をお届けするとともに、使い勝手や注意点などもレポートしていきたい。サクッと契約できるはずが……mineoのeSIMに申し込んで分かった“難しさ”
「mineo」のドコモ回線のDプランでeSIMが利用可能になった。「マイピタ」「マイそく」の両プランが対象。申し込みから開通までに気を付けるべきことをまとめた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.