「Pixel Fold」を徹底的に試す 「Galaxy Z Fold4」と比較して分かった完成度(4/6 ページ)
日本市場における折りたたみスマホの新たな選択肢として、Googleの「Pixel Fold」が登場する。最大のライバルは、この分野で先行するサムスン電子の「Galaxy Z Fold4」となりそうである。両者の実機を比較しつつ、違いやターゲットユーザーを考えていく。
カバーディスプレイの使い勝手はGalaxy Z Fold4に軍配
ここまではインナーディスプレイの使い勝手をチェックしてきたが、カバー(アウター)ディスプレイはどうだろうか。
カバーディスプレイのアスペクト比(縦:横)は、17.4:9、Galaxy Z Fold4が23:9となっている。ボディーに合わせてか、Galaxy Z Fold4の方が細長い。
縦に細長いということは、SNSのタイムラインやニュース記事の閲覧など、一覧性が求められる表示や、縦にどんどんスクロールしているコンテンツとの相性が良い。Galaxy Z Fold4のカバーディスプレイは、一般的なスマホよりも見方次第では「SNS/ニュースアプリ向き」といえる。
ただ、だからといってPixel Foldのカバーディスプレイが劣っているというわけではない。カバーディスプレイを横長にして持つと、動画や静止画コンテンツをより高い没入感で楽しめる。インナーディスプレイの比較でも感じたが、Pixel Foldは「映像を楽しむ」をより重視しているように思える。
Pixel Foldの「翻訳機能」に期待(2023年後半実装予定)
Pixel Foldならではの機能もある。それはインナーディスプレイとカバーディスプレイの両面を生かした「リアルタイム翻訳」だ。これは自分と相手が話した内容を自動翻訳し、インナーディスプレイとカバーディスプレイの両面にテキストデータとして表示する機能で、コミュニケーションの常識を変えうるポテンシャルを持っている。
ただし、この機能はまだ実装されておらず、2023年後半に「Android 14」へのバージョンアップに合わせて提供される予定だ。今回は試すことはできなかったが、リリースされたらぜひ使ってみたい。
筆者の家族は都内某所のアイスクリーム販売店で働いており、常に外国人を相手に接客している。Pixel Foldの翻訳とそれを自分側と相手側の両方に表示できるリアルタイム翻訳機能なら、より接客がはかどりそうだ。
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